真っ青なドレスのまま袖に消え、再び姿を見せたとき、百恵は純白に包まれていた。純白ドレスに白いマイク、そして髪には、かすみ草が添えられている。ファンの前で見せた花嫁衣装だった。
《皆さん本当にどうもありがとう。私が選んだ結論、とてもわがままな生き方だと思いながら、押し通してしまいます。8年間、一緒に歩いてきた皆さんが『幸せに』ってそう言ってくれる言葉がいちばんうれしくて。皆さんの心を裏切らないように、精一杯、さりげなく生きていきたいと思います。いま、皆さんに『ありがとう』という言葉をどれだけ重ねても、私の気持ちには追いつけないと思います》
そして、冒頭の言葉につないで歌い終えた。当時21才の山口百恵が歌とともに残した印象的な“言葉”たち。いまもう一度聞きたい。
※女性セブン2021年2月18・25日号