「一緒にせんといてもらいたいね。バッシングにもいろいろある。俺の場合は、俺を引きずり降ろそうとした連中が周到に台本(シナリオ)を書いたうえでのバッシングだった。森さんは自分の言動が引き起こしたバッシングです。その違いがある。俺は今でも悔しいよ。シナリオで潰しに来られたんやからね。ミャンマーの軍事クーデターと同じです」
森氏の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」という発言について、山根氏はどんな感想を持ったのか。
「女性は細かいところまで目が届く。会議で細かく説明される。男性は自分より上の立場からモノを言われると黙ってしまうところがある。でも、女性は違う。自らの意見を自分の立場ではっきり言える。女性がいる会議は議論が活発になるんですよ。時間が長くなろうが、会議は長くなるもの。女性の意見は重要ですよ。特にスポーツは女性の活躍が目覚ましい。オリンピックでも女性選手が半数を占め(2016年のリオ五輪で女性選手の割合は48.5%)、メダルだってたくさん獲っています。
俺が会長だった頃の日本ボクシング連盟には、女性理事が2人いた。男性では気が付かないような意見をたくさん出してくれた。もちろんみんなで聞きましたよ。男性であろうが女性であろうが、ロボットの理事はいらんのですよ」
山根氏は「森さんとは生き様が違う。特に女性蔑視発言をした後の森さんの姿勢は、俺には理解できない」とも語る。
「バッシングを受けた時、俺は取材をすべて受けた。マスコミの質問に対し、その場で思ったことを答えた。会合やパーティで挨拶を頼まれても事前に考えたことがない。その場で言葉がポンと出るのは、自分が真実を話しているから。森さんは謝罪の言葉をカンペに書いていた。本心で謝罪していたかどうかは森さん自身にしかわからんが、それを読み上げて謝罪したから、記者の突っ込みに本音が出たんだと思う」
森氏に会長辞任を求める声が強まっていることをどう見ているのだろうか。