絶賛上演中の「よみがえる明治座東京喜劇」は、その名の通り東京の笑芸大結集。私が最も尊敬する喜劇王三木のり平先生の生誕の地が、劇場のある日本橋浜町。沢山の名作を生んだ舞台。
萩本欽一の薫陶を受けてきた田中美佐子、前川清、東貴博。「志村魂」の舞台をつとめてきた磯山さやか。そして演出が今をときめく宅間孝行。全体を見るはビートたけしと若き日より二人三脚で“笑い”を作ってきた私という具合。笑いの対策から感染対策までバッチリ。
沢山の幟が立つ中、かつて“三木のり平”“萩本欽一”の立ち位置に私の幟がはためく。笑芸界に身を置く人間にとって、最高の名誉である。
イラスト/佐野文二郎
※週刊ポスト2021年2月19日号