国際情報

今年のノーベル平和賞に香港民主化運動や活動家の推薦相次ぐ

今年10月のノーベル平和賞を見据えた動きがすでに…

今年10月のノーベル平和賞を見据えた動きがすでに…

 今年のノーベル賞の発表は例年通り10月初旬だが、すでにノーベル平和賞の候補として、香港の民主化運動指導者である李柱銘(マーチン・リー)氏のほか、中国に返還された1997年以降の香港の民主化運動そのものや活動家らを推薦する動きが起きているという。

 昨年も香港の民主化活動家らがノーベル平和賞候補としてノミネートされていたが、中国政府が強く反発しており、今年も中国側の妨害工作が予想されている。米政府系報道機関「ボイス・オフ・アメリカ(VOA)」が報じた。

 李氏を推薦したのはノルウェー保守党の国会議員のマチルド・ジェッド氏とピーター・フロリッチ氏で、両氏は今年2月初旬、ノルウェーの首都オスロにあるノーベル平和賞委員会のベリット・ライツ・アンダーセン委員長宛てに推薦状を送ったという。

 李氏の推薦理由として、両氏は「李氏は香港民主党の創設者であり、初代の党首として40年以上にわたり、香港の人々の自由と安全のために、一貫して対話を通して香港の民主化に貢献してきた」と前置きして、この指名が「香港の民主化運動へのインセンティブとなり、世界中の自由の原因を前進させることになるのは間違いない」と指摘している。

 一方、李氏とは別に、米国のマルコ・ルビオ上院議員とジェームズ・マクガバン下院議員ら米共和党と民主党の9人の国会議員は連名でアンダーセン委員長宛てに、香港の民主化運動指導者である黄志鋒(ジョシュア・ウォン)氏らを推薦する書簡を送付した。

 書簡では「多くの民主主義支持者がすでに刑務所に入っており、今後数カ月の間に有罪判決を受けると予想される」としたうえで、「彼らの民主化実現のための運動を評価することが、民主主義の重要性を世界に訴えることに通じる」などとしている。

 ルビオ氏らは記者会見で、2010年のノーベル平和賞受賞者で、中国の民主化運動指導者の劉暁波氏の例を挙げて、「劉氏は国家政権転覆扇動罪で服役中、ノーベル平和賞を受賞したが、中国政府は1度も釈放することなく、彼は2017年にがんで死亡した。香港の民主化指導者は劉氏の民主化の思いを受け継いで活動を続けている。劉氏のためにも、香港の民主化を実現しなければならない」などと訴えた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
「パー子さんがいきなりドアをドンドンと…」“命からがら逃げてきた”林家ペー&パー子夫妻の隣人が明かす“緊迫の火災現場”「パー子さんはペーさんと救急車で運ばれた」
NEWSポストセブン
豊昇龍
5連勝した豊昇龍の横綱土俵入りに異変 三つ揃いの化粧まわしで太刀持ち・平戸海だけ揃っていなかった 「ゲン担ぎの世界だけにその日の結果が心配だった」と関係者
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン