コロナ対応 初動を致命的に誤った6議員

コロナ対応 初動を致命的に誤った6議員

 そうした最悪の事態を予期しながら、感染第2波さなかの8月28日に突然、持病の悪化を理由に退陣を表明し、菅義偉・首相が政権を継いだ。当時は、「病気なら仕方ない」と同情された。

 ところが、退陣後の安倍氏は入院や静養するのではなく、コロナ対応を投げ出したことを棚に上げて「ポストコロナの経済政策を考える議員連盟」会長に就任して政治活動を再開。「“再々登板”に意欲がある」(細田派幹部)といわれるほどだ。

 しかも、置き土産となるはずのPCR検査体制の拡大は不十分なままで、接触確認アプリの「COCOA」は感染者と接触しても通知が届かない不具合が発覚した。チェックしなかった菅首相は他人事のように「お粗末」と言い、言い出しっぺの安倍氏本人は今も知らんぷりを決め込んでいる。無責任極まりない態度だ。

 安倍政権の初動の失敗には、「これは風邪だから、はやり病だから」と楽観視していた麻生太郎・副総理兼財務相をはじめ、梶山弘志・経産相、赤羽一嘉・国交相、萩生田光一・文科相ら菅政権で再任された大臣たちも連帯責任を負っている。

※週刊ポスト2021年2月26日・3月5日号

「これは風邪だから、はやり病だから」と楽観視していた麻生太郎・副総理兼財務相(時事通信フォト)

「これは風邪だから、はやり病だから」と楽観視していた麻生太郎・副総理兼財務相(時事通信フォト)

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン