偽アカウントを見破るのは日に日に難しくなっている(イメージ)

偽アカウントを見破るのは日に日に難しくなっている(イメージ)

 企業の公式を騙るアカウントを利用して得られたユーザー情報は、何に使われるのか。たとえばショッピグサイトなどの登録の必要があるサービスに不正ログインするために使われる可能性もある。偽アカウントのメッセージをきっかけに銀行口座番号やクレジットカード番号などを知られてしまった場合には、勝手に買い物されるなど金銭的損害を被る危険性が高い。これらの情報収集だけでなく、アフィリエイト収入を得る目的で違うサービスに誘導され、知らず知らずのうちにみずから利益供与に協力してしまうケースもある。

フォロワー数、投稿数、認証マークなどに注目

 これまで、企業の偽公式アカウントといえば、実際に行われているキャンペーンに便乗する形が普通だった。ところが最近は、とくにキャンペーンもイベントも行っていない企業になりすまして偽当選メッセージなどを送りつける例も目立ってきている。

「#懸賞」はInstagramで116万件投稿される人気のハッシュタグだ。主婦層が多いInstagramでは、日常的に様々な懸賞キャンペーンが行われている。しかもコロナ禍で収入減となり、在宅時間が長くなった結果、浮いた時間でこのような懸賞応募に励んでいる人は増えている状態だ。

 40代主婦、松本友里子さん(仮名)もこのような被害に引っかかりかけた一人だ。松本さんは、「当選の連絡がきて嬉しくなって、住所や電話番号などを送ってしまった。銀行口座も書けとあったのに気づかずに書きそびれていて助かった。危なかった」と胸をなでおろす。しかし、「これまでにお皿が当たったこともあるし、チョコレートも当たったので、懸賞応募はこれからも続けるつもり」という。

 どうすれば本物と偽物の区別をつけられるのか。偽物だとアナウンスされたアカウントに気をつけるのはもちろんだが、近ごろの偽公式の広がりは大きい。なりすましているアカウントは一つとは限らず、似たようなIDで複数作っているケースも多い。

 アカウント名で判別しようにも、一見本物と見分けがつかないものがほとんどのため、なんとなく画面を眺めていると、うっかり公式からだと思わせるようなものが多い。たとえば、ネイル用品の大手通販サイト「レッドネイルズ」が、Instagramの偽アカウントについて2020年12月に注意喚起をしているが、偽物の特徴として興味深い例をあげている。本物のアカウント名は「rednails_webchannel」で、偽のアカウントはiが2つ続く「rednaiils_webchannel」やlが2つ続く「rednails_webchannell」といった具合だ。小文字がひとつ余分にあるだけの違いでは、違いを見落とす人が続出しても不思議はない。

関連記事

トピックス

鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン