アカウント名だけで瞬時に判定するのは難しいが、偽物は投稿数やフォロワー数が少なかったり、ストーリーズが投稿されていなかったり、リンク先が公式サイトではないこともあるので、ちょっとおかしいなと思ったら、そのアカウントの投稿歴やプロフィール欄を確かめると、案外、偽物を見分けられるものだ。それでも判断がつかない場合は、公式サイトからInstagramの公式アカウントを探し、クリックして本物を表示することで確認できるはずだ。その他、認証マークの有無や過去の投稿内容なども確認するといいだろう。
ただし、ここまで述べた偽アカウントを見分けるコツについても、最近ではひとつだけ試しても分からなくなりつつある。Instagramはアカウント名を変更できるが、それを利用して数日でアカウント名と投稿を差し替え、何度も違う企業の偽アカウントに変わっている例や、公式アカウントの投稿をすべてコピペして偽アカウントへの警告まで投稿していた例もあり、かなりわかりづらくなっているので注意が必要だ。
LINEでも起きている当選詐欺
このような企業の偽アカウント詐欺は、Instagramだけではなく、LINEでも起きている。
1月、「ケンタッキーフライドチキンが1年分当たる」という甘い言葉で偽の懸賞へ誘う事案が発生した。
このLINEの偽懸賞への誘導は、Instagramでよく見られる偽企業アカウントからのメッセージよりも悪質だ。ふだんからLINEのやりとりがある友人からメッセージ付きでURLが送られてくるからだ。友人からなので、さして疑わずにそれをタップすると懸賞画面が開く。その場で当たり外れがわかるタイプのもので、1回目、2回目ははずれるが、3回目は当選。当選した直後、友だち5人にもURLを送るように促される。友人を巻き込んで拡散されていくのは、この仕組みのためだ。