ビジネス

帝国ホテルほか高級ホテルが続々発売の長期滞在プラン ホテル暮らしは本当に快適か

月額36万円の長期滞在プランを販売して即完売した帝国ホテル(時事通信フォト)

月額36万円の長期滞在プランを販売して即完売した帝国ホテル(時事通信フォト)

 帝国ホテルの「30泊36万円」をはじめ、ホテルニューオータニ、京王プラザホテル、リーガロイヤルホテル(大阪)など高級ホテルが続々と“長期滞在プラン”を発売し、即完売するほど人気を博している。しかし、コロナ禍とはいえ長期のホテル暮らしは本当に快適なのだろうか──。実体験もあるホテル評論家の瀧澤信秋氏が指南する。

 * * *
 ホテル業界の苦境についてはもはや触れないが、過去に類を見ないようなホテルの動きで世間をアッと言わせたのが「帝国ホテル東京」のサービスアパートメントだ。その金額や内容もさる事ながら、あの伝統と格式ある帝国ホテルがサービスアパートメントをスタートすることそのものに注目が集まった。

 その後も高級ホテルから長期滞在プランが続々と発売されている。ブランドイメージ、遊休スペース活用、コスト削減等の面からもサービスアパートメントや長期滞在プランを打ち出す理由が垣間見える。コロナ禍による宿泊需要の激減が要因なのは誰しもが認めるところであろうが、宿泊という概念そのものを変えつつあるのだろうか。

 じつは、筆者は今後注目されるホテルライクな進化サービスとして、レジデンスホテルやサービスアパートメントについて2019年6月に当サイトへ寄稿しているが、今回あらためてポイントを抽出、快適なサービスアパートメントの条件について考察してみたい。

ウィークリーマンションと何が違うのか?

 まず、サービスアパートメントとは何か──。帝国ホテルという話題からホテルっぽい部屋をイメージする。ウィークリーマンションのような週単位や月単位契約のマンションは街中でよく見かけるが、こうしたマンションは家具や家電付きが基本だ(月単位かそれ以下の契約かで法令上の細かい問題はあるがここでは触れない)。

 帝国ホテルの客室にも家具や家電は付いており、手ぶらで入居できるといっても大袈裟ではない。他方、街中の短期契約マンションとサービスアパートメントが異なるのは、客室清掃や朝食の提供、フロント・コンシェルジュサービスなどホテルライクなサービス提供があるかどうかだ。

フレイザーレジデンス南海大阪(筆者撮影)

フレイザーレジデンス南海大阪(筆者撮影)

 近年は外資系の「オークウッド」や「フレイザー」といった高級サービスアパートメントを展開する施設が国内で存在感を示している。一般のホテルでも外資系=高級感をイメージするが、やはりサービスアパートメントというワードには洗練されたサービスや高級感を想起する。

 また、ビジネスホテルで知られる「ドーミーイン」が進出したレジデンスについても当サイトの過去記事でレポートしているが、ビジネスホテルブランドが手がけているとはいえ、客室面積や備品などさすが長期滞在を前提としているだけのことはある。

ドーミーレジデンス市ヶ谷(筆者撮影)

ドーミーレジデンス市ヶ谷(筆者撮影)

ドーミーレジデンス市ヶ谷のモダンな客室(筆者撮影)

ドーミーレジデンス市ヶ谷のモダンな客室(筆者撮影)

関連記事

トピックス

永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン
多くの外国人観光客などが渋谷のハロウィンを楽しんだ
《渋谷ハロウィン2025》「大麻の匂いがして……」土砂降り&厳戒態勢で“地下”や“クラブ”がホットスポット化、大通りは“ボヤ騒ぎ”で一時騒然
NEWSポストセブン
声優高槻かなこ。舞台や歌唱、配信など多岐にわたる活躍を見せる
【独占告白】声優・高槻かなこが語る「インド人との国際結婚」の真相 SNS上での「デマ情報拡散」や見知らぬ“足跡”に恐怖
NEWSポストセブン
人気キャラが出現するなど盛り上がりを見せたが、消防車が出動の場面も
渋谷のクラブで「いつでも女の子に(クスリ)混ぜますよ」と…警察の本気警備に“センター街離れ”で路上からクラブへ《渋谷ハロウィン2025ルポ》
NEWSポストセブン
クマによる被害
「走って逃げたら追い越され、正面から顔を…」「頭の肉が裂け頭蓋骨が見えた」北秋田市でクマに襲われた男性(68)が明かした被害の一部始終《考え方を変えないと被害は増える》
NEWSポストセブン
園遊会に出席された愛子さまと佳子さま(時事通信フォト/JMPA)
「ルール違反では?」と危惧する声も…愛子さまと佳子さまの“赤色セットアップ”が物議、皇室ジャーナリストが語る“お召し物の色ルール”実情
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「日本ではあまりパートナーは目立たない方がいい」高市早苗総理の夫婦の在り方、夫・山本拓氏は“ステルス旦那”発言 「帰ってきたら掃除をして入浴介助」総理が担う介護の壮絶な状況 
女性セブン
9月に開催した“全英バスツアー”の舞台裏を公開(インスタグラムより)
「車内で謎の上下運動」「大きく舌を出してストローを」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサーが公開した映像に意味深シーン
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
《コォーってすごい声を出して頭をかじってくる》住宅地に出没するツキノワグマの恐怖「顔面を集中的に狙う」「1日6人を無差別に襲撃」熊の“おとなしくて怖がり”説はすでに崩壊
NEWSポストセブン
「原点回帰」しつつある中川安奈・フリーアナ(本人のInstagramより)
《腰を突き出すトレーニング動画も…》中川安奈アナ、原点回帰の“けしからんインスタ投稿”で復活気配、NHK退社後の活躍のカギを握る“ラテン系のオープンなノリ”
NEWSポストセブン
真美子さんが完走した「母としてのシーズン」
《真美子さんの献身》「愛車で大谷翔平を送迎」奥様会でもお酒を断り…愛娘の子育てと夫のサポートを完遂した「母としての配慮」
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)千葉県の工場でアルバイトをしていた
「肌が綺麗で、年齢より若く見える子」ホテルで交際相手の11歳年下ネパール留学生を殺害した浅香真美容疑者(32)は実家住みで夜勤アルバイト「元公務員の父と温厚な母と立派な家」
NEWSポストセブン