《大人の休日倶楽部パス5日間2万6620円は、うひゃひゃ、うひゃひゃ、乗れば乗るほど、お得だ、わっしょい!というさもしい心に裏打ちされた、私はくず鉄。ですがもうひとつ、フリーチケットを持ったときの開放感と無敵感がたまらんのですよ。
東京駅の新幹線乗り場の電光掲示板の前で、さあ、どこに行く?と迷ったあげく、越後湯沢でひと風呂浴びてから新潟で遅い朝ごはん。きらきらうえつで日本海を見ながら北上して、秋田できりたんぽ鍋を食べてから、秋田新幹線で東京に戻る。
翌日は、東北新幹線で新青森に向かってバスに揺られて乳頭温泉か、はたまた五能線に乗りに行くか。3日目は、手近なところで仙台一往復か。なぁーんて遊びを若いうちに覚えたら、ロクな人間にならないから、元国鉄のJR東日本は50才以上限定のパスにしたのね。大人の休日倶楽部パスは年3回、発売されて、次回の利用期間は4月13日から22日。その次は6月だよ〜、と熱く語ったところで、どれほどの人が興味をもつか(笑)》
すると、どうだろう。こんなお返事をいただいた。
「そんな使い方があったとは! 日帰りの発想にビックリ! 越後湯沢で温泉入って新潟でごはん、シビれますね。聞いただけで、気が晴れました」
「勉強になります。大人の休日倶楽部ジパングで安くなったと喜んでましたが、ほかにも特典あるんですね。年代に合った楽しみ方を模索しようと思います」
などなど、熱いコメントが50以上寄せられたの。みんな、旅に飢えている。旅好きは旅の話をしているだけでワクワクする。ホンモノの大人の旅人が東日本に、北海道に、全国に溢れる日を願わずにいられない。
【プロフィール】
「オバ記者」こと野原広子/1957年、茨城県生まれ。空中ブランコ、富士登山など、体験取材を得意とする。
※女性セブン2021年4月8日号