国内

コロナ変異株は怖いのか 「弱毒だから広がる」という指摘も

『コロナ論』著者・小林よしのり氏、京都大学ウイルス・再生医科学研究所准教授の宮沢孝幸氏

白熱した議論を繰り広げた(撮影:太田真三)

 イギリス型にブラジル型、南アフリカ型と世界各地で新型コロナウイルスの変異株が見つかっている。この変異株はどのようなもので、どう対処すればいいのだろか。

 小林よしのり氏(漫画家)と宮沢孝幸氏(京大准教授・ウイルス学者)の対談本『コロナ脳』(小学館新書)より、変異株について宮沢氏が解説した部分を抜粋して掲載する(対談は2021年1月下旬に行なわれ、情報はその時点のもの)。 

 * * *
小林:今、マスコミは変異株で大騒ぎしているよね。「イギリスで変異株が出た」「日本でも感染者がいた」と大騒ぎして、ものすごく恐ろしいもののように報道しているんだけど、実際はどうなの?

宮沢:答えるのがけっこう難しい問題なんですけど、変異というのはいくらでも起こります。私がコロナウイルスにかかったとして、鼻だの喉だのいろんなところで増殖したとすると、私の体の中で変異したウイルスが何種類も見つかると思います。

小林:2週間に1回変異すると言われているけど。

宮沢:2週間じゃないです。変異そのものは体の中で毎日何回も起きています。

 ただ、変異したウイルスを遺伝子解析すると、何か所か変異が入っているんだけど、特徴的な配列がある、共通して変異が入っているところがあって、それで系統樹を書いて、何々系統、何々変異型と分けているんですね。たとえば、イギリスで特定の系統だけがぱぁーっと広がったから、変異型が出たと。変異はしょっちゅう起きているけど、その中で特定の系統だけが広がったから、出た出たと言っている。遺伝子配列の501番目のアミノ酸が変わった型が、イギリスだけでなく南アフリカにもあった、ブラジルにもあった、日本にもあったという話なんですよ。その系統がイギリスで増えて、全世界40か国ぐらいで確認されている。

 じゃあ日本でも広がるんですかって聞かれても、そんなのわかりません。日本株のほうが強い可能性もあります。

関連記事

トピックス

『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン