現職の長田校長もこう反論する。
「基本的に工藤校長時代のやり方を踏襲しています。単元テストが良ければ、それなりに成績に反映される仕組みです。恣意的な判断で『1』を付けることはないし、成績評価は公平を期している」
通知表に「1」や「2」が増えた点について問うと、こう答えた。
「うーん、個別のものになりますので何とも状況が……。即答はできないですね」(同前)
新学期の始まりとともに深まる対立を横目に、成績評価の“変化”にはさまざまな意見があるようだが、ある在校生の保護者はこう話した。
「確かに、うちの子も成績は下がった。ただ、工藤先生時代がちょっと異常だったというか、新校長になって、“普通の学校”に戻りつつあるだけなのかもしれません」
この通知表騒動に“正答”はあるのか。
取材協力/赤石晋一郎(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2021年4月16・23日号