スポーツ

キプチョゲも履いたナイキの新作で「厚底シューズ開発競争」は終焉か

キプチョゲは「コースに合わせて靴を選んだ」というが、ジェット機をバックに走る激レアなコースに

キプチョゲは「コースに合わせて靴を選んだ」というが、旅客機の横を駆け抜けるレアなコースに、新作靴というコントラスト(写真/Getty Images)

 いまや学生駅伝から世界のマラソン大会までを席巻する、カーボンプレート搭載の“厚底靴”。近年は各社が最新のテクノロジーを投入して厚底シューズ開発競争を展開してきたが、そこに変化が起きているようだ。

 それを予感させたのが、4月18日にオランダで開かれた「NNミッション・マラソン」だった。今回のレースで2時間4分30秒を記録したエリウド・キプチョゲをはじめトップ選手たちは、ナイキの新作「ヴェイパーフライネクスト%2」を履いていたのだ。

「2」ではない先代のヴェイパーフライは2019年発売で、翌年の箱根駅伝の足元をピンク(当時の最新色)に染め上げたことで知られる人気作。「2」はその後継商品だけに、一般ランナーからも注目されていたことは間違いない。

 キプチョゲは、普段は同社の「アルファフライネクスト%」(2020年3月発売)を愛用しているが、ナイキとの契約のためか、今回はヴェイパーフライの「2」で走った。レース結果は今季世界最高記録で、十分に新作の宣伝になったと言えよう。キプチョゲはレースを終えた後、インスタグラムに「~~,it was good test before Tokyo(東京五輪前の良いテストだった)」と書いた。

「キプチョゲが普段履いているアルファフライはナイキ社が〈最大のエネルギーリターン率〉と宣言する商品で、価格も3万3000円と、フラッグシップと言えるものです。

 対してヴェイパーフライ2は約2万7000円で、アルファフライと同じフォームを使っているものの、前作のマイナーチェンジという位置付けです。前作からアッパー部分(足の甲にかかる布部分)の機能が向上したとはいえ、それだけで記録が大きく伸びたことは過去にもほとんどない」(スポーツ紙記者)

 もちろん、メーカーが常に最新テクノロジーを盛り込んだフラッグシップモデルを次々に開発できるわけではないが、厚底市場を牽引してきたナイキによる「2」の発売によって「厚底シューズの開発競争はいったん落ち着くのではないか」という見方が出てきたのだ。

 そもそもナイキは、フルマラソン2時間切りに挑戦するプロジェクト『Breaking2』を2016年11月に発表。アスリートや科学者らが協力して開発に取り組み、2019年10月には非公式レースながらもキプチョゲがアルファフライの試作品を履いて1時間59分40秒を記録した。

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン