スポーツ

阪神・藤浪晋太郎 死球病再発でも馬耳東風「ナニワのオバちゃん力」

あの頃へ逆戻りかと思いきや、今年の藤浪はひと味違う?(時事通信フォト)

あの頃へ逆戻りかと思いきや、今年の藤浪はひと味違う?(時事通信フォト)

 開幕投手として白星スタート、4月16日のヤクルト戦でも自らホームランを放ち2勝目をあげた阪神・藤浪晋太郎(27)。4試合に登板して防御率1.90。首位をひた走るチームを牽引する活躍だが、“持病”は治っていない。対戦する打者を恐怖に陥れた「デッドボール癖」だ。

 16日も4回に山田哲人(28)に死球を与えたことがきっかけでピンチを招き、6回には塩見泰隆(27)の頭にぶつけた。

 そもそも藤浪がデッドボールを連発するようになったのは、2017年4月のヤクルト戦がきっかけだった。当時のヤクルトの主砲・畠山和洋(38・現二軍打撃コーチ)の頭部に死球を与えたことで両軍入り乱れての大乱闘。以降、“危険球”はエスカレートし、他球団から「藤浪の登板日は右打者を起用しない」と言われるほどになってしまった。

 同じヤクルト戦で頭部への死球──またあの頃へ逆戻りかと思いきや、今年の藤浪はひと味違った。

「試合後のヒーローインタビューでは、虎の顔が大きくペイントされたサードユニフォームをアピールしながら“大阪のオバちゃんみたいなユニフォームを着ているので、しぶといバッティングをしてやろうと”と語って笑いを取っていた。気難しいイメージがあるこれまでの藤浪なら、死球を気にしてヒーローインタビューを拒否してもおかしくないケース。“精神的に図太くなった”とコーチたちも驚いているようです」(虎番記者)

 阪神OBの野球評論家・遠山奨志氏も、その変貌ぶりに目を見張る。

「やはり開幕投手抜擢が大きかった。これまで人の助言を受け入れず、単独行動が目立った藤浪だったが“チームの柱”としての意識が芽生えたんじゃないでしょうか。ただし、死球癖というのはふとした時に顔を出すもの。安心するにはまだ早い」

 もともと197センチの体躯とストレートの威力は同級生のエンゼルス・大谷翔平(26)にも劣らない。大阪のオバちゃん顔負けの図々しさで、マウンドを我が物にできるか。

※週刊ポスト2021年5月7・14日号

関連記事

トピックス

会見で出場辞退を発表した広陵高校・堀正和校長
《海外でも”いじめスキャンダル”と波紋》広陵高校「説明会で質問なし」に見え隠れする「進路問題」 ”監督の思し召し”が進学先まで左右する強豪校の実態「有力大学の推薦枠は完全な椅子取りゲーム」 
NEWSポストセブン
起訴に関する言及を拒否した大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平、ハワイ高級リゾート開発を巡って訴えられる 通訳の次は代理人…サポートするはずの人物による“裏切りの連鎖” 
女性セブン
日本体操協会・新体操部門の強化本部長、村田由香里氏(時事通信フォト)
新体操フェアリージャパンのパワハラ問題 日本体操協会「第三者機関による評価報告」が“非公表”の不可解 スポーツ庁も「一般論として外部への公表をするよう示してきた」と指摘
NEWSポストセブン
スキンヘッドで裸芸を得意とした井手らっきょさん
《僕、今は1人です》熊本移住7年の井手らっきょ(65)、長年連れ添った年上妻との離婚を告白「このまま何かあったら…」就寝時に不安になることも
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
《広陵高校、暴力問題で甲子園出場辞退》高校野球でのトラブル報告は「年間1000件以上」でも高野連は“あくまで受け身” 処分に消極的な体質が招いた最悪の結果 
女性セブン
代理人・バレロ氏(右)には大谷翔平も信頼を寄せている(時事通信フォト)
大谷翔平が巻き込まれた「豪華ハワイ別荘」訴訟トラブル ビッグビジネスに走る代理人・バレロ氏の“魂胆”と大谷が“絶大なる信頼”を置く理由
週刊ポスト
大臣としての資質が問われる(写真/共同通信社)
三原じゅん子・こども政策担当相が暴力団とゴルフ写真の“反社疑惑”にダンマリの理由「官邸は三原氏のことなど構っていられない」
週刊ポスト
お仏壇のはせがわ2代目しあわせ少女の
《おててのシワとシワを合わせて、な~む~》当時5歳の少女本人が明かしたCM出演オーディションを受けた意外な理由、思春期には「“仏壇”というあだ名で冷やかされ…」
NEWSポストセブン
広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《ずっと若いママになりたかった》子ども好きだった中山美穂さん、元社長が明かした「反対押し切り意思貫いた結婚と愛息との別れ」
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 「石破おろし」の裏金議員「入閣リスト」入手!ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「石破おろし」の裏金議員「入閣リスト」入手!ほか
NEWSポストセブン