快適で楽しい時間を共有するため、とりわけ大事にしていたのが食事だ。夕食は5人家族が揃って食卓を囲む。子供時代の大谷は意外にも食が細く、トマトが大の苦手など偏食もあった。
しかし大谷家では、両親が「もっと食べろ」「好き嫌いをするな」とうるさく言うことはなかったという。
「加代子さんは『給食で栄養士さんがバランスを考えてくれているので、大丈夫』と大らかに構えていたそうです。とにかく楽しい雰囲気を作れば、少しは食べる量が増えるのではと考え、お父さんが帰ってくるのを待って、家族みんなでワイワイと食べることにしていた。休日に多かったのがホットプレートでのご飯。みんなで料理をつつきあうことで自然と会話が増えると考えたそうです」(佐々木氏)
※週刊ポスト2021年7月9日号