芸能

24時間テレビから1年 ジャニーズ“あったか5兄弟”が見せる役者としての存在感 

人気急上昇中の関西ジャニーズJr.内のグループ「Lil かんさい」にインタビュー

“あったか5兄弟”が今ドラマを席巻中!

 毎年夏に放送される、『24時間テレビ』。今年はKing & Princeがメインパーソナリティーを務めるが、昨年は“あったか5兄弟”の愛称で呼ばれたジャニーズの5人だった。今、ドラマで目覚ましい活躍をしているこの5人について、放送作家でコラムニストの山田美保子さんが解説する。

 * * *
 8月21日、22日オンエア『24時間テレビ44』(日本テレビ系)の制作発表会が14日、都内で行われた。今年のメインパーソナリティーを務めるのはKing & Princeだ。

 では、『~43』のメインパーソナリティーを覚えておいでだろうか。井ノ原快彦(V6)、増田貴久(NEWS)、北山宏光(Kis-My-Ft2)、重岡大毅(ジャニーズWEST)、そして岸優太(King & Prince)の5人。

 発表直後は、「地味」だとか「なぜ、この5人?」という声が少なからず上がったと記憶する。だが、番宣のために揃ってトークバラエティ―などに出演する内に、元々のキャラクターや、塊になったときに醸し出す平和的な雰囲気から「あったか5兄弟」と呼ばれ、大本番のエンディングまで、文字通り、視聴者のハートをあたため続けてくれた。

“長男”井ノ原快彦 渡瀬さんからのバトンを引き継ぐ

 そんな5兄弟の長男は、6月30日、主演ドラマの『特捜9 season4』(テレビ朝日系)を完走した。同作は『警視庁捜査一課9係』シリーズの続編であり、season12の第1話まで主演を務めていらした渡瀬恒彦さんから井ノ原へ、バトンが渡ったものだ。

 その頃はまだ『あさイチ』(NHK)のMCも担当していた。撮影中は当然、厳しいスケジュールだっただろうが、『特捜9』の主として渡瀬さんが遺した現場を守り抜き、seasonを重ねている井ノ原。エンディングテーマにV6の曲が使われ続けているのもファンを喜ばせている。

“次男”増田貴久 台本を読み込んで徹底準備

 次男、増田貴久は、『ボイスⅡ 110緊急指令室』(日本テレビ系)に続投している。増田の役はECU緊急出動班班長役の唐沢寿明の“バディ”。初回から衝撃的なシーンと怒涛の展開により、視聴者をハラハラドキドキさせ、純粋に「怖い」内容だったが、増田が出てくると、なぜか安心させられた。

 平和的なルックスだから? いや違う。増田のもつ安定感や懸命さが画面いっぱいに溢れ、暴走気味な“兄貴”(=唐沢)のストッパーにもサポーターにもなっているからなのである。番組HPをみると、増田は2年前からプライベートでも唐沢に世話になっているという。
スタッフに聞くと、真面目な性格ゆえ、台本の読み込み方がハンパないのだとか。軽やかな身のこなしは、もちろんのこと、2年前からの心の変化を丁寧に演じようとしている。

 そうかと思えば、1年半前から出演している『ぐるぐるナインティナイン「グルメチキンレース・ゴチになります!」』では既にメインキャラクター。『ネタパレ』(フジテレビ系)で“従業員””常連客“として旬の芸人のネタを間近で見たり、参加したりしているからだろう。”お笑い“の筋肉もどんどんついており、時折出演する『踊る!さんま御殿‼』(日本テレビ系)での明石家さんまとのキャッチボールも、それはそれは見事なのである。

“三男”北山宏光 “クズっぷり”を好演

 そして三男・北山宏光の『ドラマホリック!「ただ離婚してないだけ」』(テレビ東京系)は、“あったか5兄弟”の夏ドラの中で、もっとも衝撃的と言っていいだろう。泥沼不倫サスペンスの「クズ夫」だとは聞いていたが、予想を上回るクズっぷり。番組紹介記事には「濡れ場にも初挑戦」「クズ過ぎてエグかったけど、演技がすご過ぎた」「ギャップがすごい」「ジャニーズ俳優の新境地を開拓」といった見出しが躍り、いずれも北山が挑戦した役柄と演技が絶賛されている。

 メンバーの玉森裕太や藤ヶ谷太輔に比べると、映像デビューは遅かった。だが、あの「福田(雄一氏)組」の『裁判長っ!おなか空きました!』(日本テレビ系)にいち早く出演したり、今年1月期、Sexy Zoneの佐藤勝利とW主演した『でっけぇ風呂場で待ってます』(同)は、芸人が脚本を担当し、出演もしたチャレンジ枠。王子様として王道を歩む玉森や、クールかつ華やかな存在感を放つ藤ヶ谷とは一線を画している北山である。

 だが、出遅れたからこその努力は確実に身を結んでいる。私は、北山の初出演ドラマ『美咲ナンバーワン‼』(日本テレビ系)で、自分の出番が終わってもモニター前に噛り付いて“お勉強”していた北山を見たことがある。そうした姿は恐らくスタッフにも知られているのだろう。テレビ東京のドラマ班から、わずか2年で2度目のお声がかかったのが『ただ~』。『ミリオンジョー』(同)と同じスタッフだということは、俳優・北山が現場から認められている証拠だろう。

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン