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デルタ株で広がる子供のコロナ感染 ひとり親が離職を余儀なくされる例も

教室もソーシャルディスタンスで(イメージ、ABACA PRESS/時事通信フォト)

教室もソーシャルディスタンスで(イメージ、ABACA PRESS/時事通信フォト)

 新型コロナウイルスは子供には感染しづらいと言われたのは今や過去のこと。現在の第5波で主流となっているデルタ株は、子供にも次々と感染が広がっている。重症化するケースは少ないと言われているが、感染した子供を療養させるにあたり、各家庭は多くの困難に直面させられている。ライターの宮添優氏が、感染した子供を持つ親が直面している危機についてレポートする。

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 新型コロナウイウルスの変異株「デルタ株」の感染拡大が止まらない。これまでは「感染しても無症状」「影響は少ない」とされてきた子供が感染し、軽いとは言い難いような症状に苦しむと言う事例が相次いでいる。コロナ禍の影響による授業などの遅れを取り戻すべく、9月を待たずに授業を再開する予定だった学校でも続々延期が決定されるなど、新学期が始まるタイミングの中で、親たちからは悲鳴のような声も聞こえてくる。

「小5の娘が所属しているスポーツクラブで、同級生に濃厚接触者が出ました。ついに、と思いましたが、すぐ別のお子さんが、別ルートで感染したと連絡が入り、8月いっぱい、練習は全て中止になりました」

 千葉県在住の会社員・森田茜さん(仮名・40代)は、夫と小5の娘、小4の息子の4人暮らし。不幸中の幸いというべきか、これまでコロナに感染したことはなかった。だが、子供達への感染が「噂レベル」で広まってきた直後、同じクラブの同級生に感染者が出て、その翌日には顧問教師と地元保健所から電話が入った。

「娘も感染した子の濃厚接触者に当たるため検査したところ、陽性と判明しました。家の中でも手洗いを欠かさず、夫も私も週の半分以上がリモートワーク。夫婦の周囲には感染者はいないし、子供同士で感染したんだろうという話になりました」(森田さん)

 いつの頃からコロナは「子供に関係ない」と信じ込んでいたのか定かではないが、子供は大丈夫、という過信があったと話す森田さん。夫は職域接種で、一回目のワクチンを接種していたものの、森田さん本人は自治体の接種を待っている状態だった。感染した子供の症状は軽く、微熱が出る程度。病院やホテルへ移動しての療養は無理だと保健所に言われ、最初はほっと安堵したものの、それは地獄への入り口だったと気がつくのは、もっと後のことだった。

「子供をできるだけ部屋から出さないよう、病院や自治体の方から指示を受けたのですが、子供には『コロナにかかった』なんて言えず、なぜ部屋から出られないのか、ママとパパの様子がおかしいと泣き出し、私たちもどうしていいかわかりませんでした。私も夫も息子も陰性でしたが、陽性の娘を一人きりで放ってはおけず、ワクチン未接種の恐怖もありましたが、感染覚悟で、娘と向き合いました」(森田さん)

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