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2021.09.25 16:00  NEWSポストセブン

末期がん患者と医師が“理想の最期”を語り合う「人生会議」に密着

患者との会話に大きな意味があるという

患者との会話に大きな意味があるという

岩井医師は救急救命の現場でも働く

岩井医師は救急救命の現場でも働く

 車イスで山内クリニックに現れたのは、心臓と腎臓の機能が低下した90代男性。かなり耳が遠く、認知症がある。主に身の回りの世話をしているのは、同居する70代長女。

 人生会議を担当する岩井医師の妻・里枝子医師が、男性に希望を聞くと「100歳まで生きたい」と言って笑った。

 検査の結果、男性の腎機能が極めて低下しており、脈が正常の半分程度だった。

「治療法としては人工透析をするか、ペースメーカーをつけるか。お父様は、治療についてなんとおっしゃっていますか?」

 男性はもう治療はしたくないし、施設にも入りたくない。家で過ごしたいと、長女らに話しているという。

「治療をしないで自然に任せるのは、諦めではありません。ただ、お父様は朝起きたら、いつ心臓が止まっていたとしても不思議ではない状態です。その時が来ても、驚かないでくださいね」と里枝子医師は伝えた。

 人生会議に要した時間は、面談と検査を合わせて約1時間。内容は、いわき市が独自作成した「わたしノート」に記載する。

「訪問診療の目標は、自宅で穏やかに生活することです。つらい症状とかは何でも言ってください。100歳まで生きるんだもんね!」

 大きな声で語りかける里枝子医師に対して、男性は相好を崩した。

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