井上:非科学的な医師会の意向を無視し、季節性インフルエンザと同じ5類にすればコロナ騒動は解決します。全体の2割の病院しかコロナ患者の入院対応をしていないので医療崩壊が起きるわけです。医師会の人たちにとっても、その方がいいと思います。今までインフルエンザ患者を診てきたのと同じように対応すればいいだけで、平常化したほうが現状よりはるかにマシだと思います。
小林:しかし、医師会が一般の人たちを恫喝しているのは、本当に腹が立った。政権与党も本当にだらしない。「医療崩壊するなら、お前たちがコロナ患者を受け入れればいいじゃないか」と言えばいいのに、医師会は自民党の支持団体だから言わないんだよ。医師会の顔色をうかがって、何もできない。
飲食店に対しては、要請に応じなければ過料を科すなどという憲法違反の制裁を与えるのに、病院に対しては全くやらない。飲食業界が医師会のような圧力団体をもたないから、 飲食店ばかりがいじめられているんです。こんな理不尽な話はない。
*『コロナとワクチンの全貌』(小学館新書)を一部抜粋、再構成
【プロフィール】
小林よしのり(こばやし・よしのり)/1953年福岡県生まれ。漫画家。『東大一直線』でデビュー。『おぼっちゃまくん』でギャグ漫画に旋風を巻き起こす。1992年スタートの「ゴーマニズム宣言」は新しい社会派漫画、思想漫画として話題に。近著に、『コロナ論』など。
井上正康(いのうえ・まさやす)/1945年広島県生まれ。1974年岡山大学大学院 修了(病理学、医学博士)。1992年大阪市立大学医学部教授(分子病態学)。2011年大阪市立大学名誉教授。宮城大学副学長等を歴任。現在、健康科学研究所所長、現代適塾塾長。