「早慶明」ほか付属校人気は盛り返すか
2021年度入試の大きな特徴の一つに、難関大学の付属校が軒並み減少したことがある。
早稲田系は3校とも(早稲田、早稲田大学高等学院、早稲田実業)、慶應系は中等部以外の2校(慶應義塾普通部、慶應義塾湘南藤沢)、明治系は明治大学付属中野以外の2校(明治大学付属明治、明治大学付属中野八王子)、立教系は4校とも(立教池袋、立教新座、立教女学院、香蘭女学校)、学習院系は2校とも(学習院、学習院女子)が減──という進学校以上に極度の敬遠現象が見られた。
この他では、青山学院は増、中央系は中央大学附属が減で、中央大学附属横浜が増、法政系は法政大学が増で、法政大学第二が減であった。
その一方で、成蹊、成城学園、明治学院、日大系など中堅大学の付属系はことごとく増加し、付属校においても安全志向が極めて顕著だった。
そこで2022年度の動向であるが、サピックスの志望データでは早稲田系は早稲田、早稲田実業(男子は募集定員自体が減る)が減で、早稲田大学高等学院が横ばいと復活していないが、慶應系は慶應義塾普通部が増のほか慶應義塾中等部が男子は増で、女子は横ばい、慶應義塾湘南藤沢は男子は横ばいで、女子は増とかなり持ち直している。明治系ではもっとも難関の明治大学付属明治が男女合計で増となっている。
四谷大塚では、早稲田系は3校とも増(早稲田実業の男女とも)、慶應系は慶應義塾普通部が増のほか慶應義塾中等部が男子は増で、女子は横ばい、慶應義塾湘南藤沢は男子は横ばいで、女子は増と、サピックスと全く同じような動向である。
明治大学付属明治は男女とも微減。青山学院は男子は増で、女子は減、立教系は皆横ばい、学習院系は学習院が減で、学習院女子が増と、2021年度よりは全般的に志望者が戻ってきているので楽にはならないだろう。