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骨スープ、こうじ水など 医師と管理栄養士が実践する「クレンズ」の方法

ボーンブロス

動物の骨と野菜でだしをとったスープ「ボーンブロス」(写真/石黒成治さん提供)

 固形物を摂らずに、ジュースやスープなどを飲む健康法「クレンズ」が人気だ。健康、美容、そしてダイエットのために実践するセレブも多いという。

 クレンズの基本は胃や腸を休めて、体をリセットすること。そのためにも腸内環境を整えることは大切だ。健康体を維持するために、ふだん、医師や管理栄養士はどのような体内クレンズ方法を実践しているのか。ジュース以外にもマネしたくなる方法を紹介する。

燃焼しやすい体を作る骨のスープ

 コールドプレスジュースを飲むだけがクレンズではない。

「私のおすすめは、ボーンブロスです」と言うのは、消化器外科医でヘルスコーチの石黒成治さん。

「ボーンブロスとは動物の骨と野菜でだしをとったスープです。牛や鶏、魚の骨を煮込んで作るため、味わい深くおいしい。骨以外にも軟骨や腱などの結合組織を一緒に煮込むため、コラーゲンやゼラチンのほか、グルタミンなどのアミノ酸が豊富に含まれ、腸機能改善の効果も期待できます」(石黒さん・以下同)

 このスープを3日間にわたり、好きなときに好きなだけ飲む。

「同じ味ばかりでは飽きるので、黒こしょうやターメリック、りんご酢などを入れて味を変えます。最初の2日間はボーンブロスのみ、あとは水やお茶、ハーブティーで過ごし、この間、カフェインは摂取しません。

 3日目からはココナッツオイルを入れたコーヒーを朝1杯だけ飲んで、あとはボーンブロス。4日目の昼からは回復食として野菜中心のスムージー、夜は野菜サラダを摂って終了。その次の日からは普通の食生活に戻しますが、炭水化物は1日お茶碗2杯程度にとどめておきます」

 さらに石黒さんがすすめるのは、空腹の時間を長くするという方法だ。

「これは、食べない時間を意識的に確保する方法です。1日の中で食べる時間と食べない時間を分け、食事する時間は1日のうち8時間の間にし、あとの16時間は食事をしない時間をあえて作ります。

 たとえば、夜7時までに食事を済ませ、次に食べるのは16時間後の午前11時にする。つまり、午前11時から夜7時までは食べてもいいが、それ以外の時間は、水分以外、何も摂りません。食べない時間が長いほど、消化するためにエネルギーを使わずに済み、内臓も休められ、腸内環境も整えられ、腸が正常に動くようになるのです」

 この生活を続けることで、確実にダイエットできるという。

「28日間は続けてください。新しい習慣を定着させるためには、最低でも28日は必要です。1日16時間以上、食べない生活が当たり前になっていけば、ダイエットはうまくいきます。私はこの方法で2年前、4か月で14kg減量し、いまもキープしています」

●ボーンブロスの作り方

ボーンブロス

鶏がらや野菜をじっくり煮込む

 鶏がらと鶏手羽先を合わせて1kgと、にんじんやねぎなど好みの野菜を水2リットルで丸一日煮込む。

「『スロークッカー』など保温調理器がある場合は、スイッチを入れて24時間保温調理すれば、骨からじっくり栄養分がしみ出ます」(石黒さん)

【プロフィール】
石黒成治さん/消化器外科医、ヘルスコーチ。腸内環境の改善、薬に頼らない健康法普及を目的に、YouTube、メールマガジンなどで情報を発信。著書に『医師がすすめる 少食ライフ』(クロスメディア・パブリッシング)。

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