「俺、ホントにギャンブルを自制できなくなってきてるんですよ。オリンピック観ててもそうだからね」

「俺、ホントにギャンブルを自制できなくなってきてるんですよ。オリンピック観ててもそうだからね」

吉田:どういうことですか?

徳光:100メートルの競走がありますね。予選から、2枠と3枠じゃないかって。そのとおりになると、妙にうれしいんですよ(笑)。

吉田:これにも賭けられたらって(笑)。

徳光:歩いてると子供の運動会なんかに遭遇するじゃないですか。そうすると運動会は大好きだから、それを見てて、徒競走で「あの1枠の子が相当いい線いきそうだな」みたいなことをいうと、そこの子がコケちゃったりしてさ。

 これはホントに恥をさらすようなのでありますけども、やっぱり親父が亡くなって、納骨をいたしました日に、納骨って午前中にするじゃないですか。その帰り道の駅に親子の3人連れがいまして、赤いスカートに、紺のズボンをはいたお兄ちゃんと、白いブラウスを着たお母さんを見まして、「そうか、1、3、4か」みたいな感じで。つまり1枠の白ですね。3枠は赤で、4枠が青じゃないですか。そうすると、それを見てすぐ「ああ1、3、4か。親父の納骨も済んだし、ちょっと平和島に弔い合戦に行こうかと。

吉田:え!

徳光:それで弔い合戦に行ったんですよ。

吉田:うわーっ!!

徳光:カミさんがこのときばかりは怒りました。

吉田:麻雀は親御さんに教わったわけですよね。つまり、そういう教育を受けてきて。

徳光:まさにそうですよ。大人に騙されるなっていうのは小学校5年生、6年生のときに親が麻雀を教えたことで。わが子をですよ! わが子を騙そうとするんですからね、親が。

吉田:それは鍛えられますよね(笑)。

徳光:それからもう一つは中学1年生のときにホームルームの時間で、担任の先生が「昨日のダービーは素晴らしかったなあ!」みたいなことを言ったときに、僕はチビで最前列だったものだから、「いやあ先生、ボストニアンは強かったですね」って言ったら、「おまえボストニアンを知っとるか!」っていうような感じで、その先生からそれからいたくかわいがってもらいまして、かわいがってもらうと毎日やる漢字の試験をその先生のために頑張ろうっていう気になるわけですね。ですから僕はそこから漢字好きになりまして。

吉田:アナウンサーにはプラスですもんね。

徳光:絶対プラスですよ。アナウンサーの試験には漢字の読みも出ましたから。漢字好きになったのは、親が馬券売り場に連れて行ってくれて、ダービーしか親父はやらなかったんですけど、そのことで国語の先生とコミュニケーションができて、それで漢字好きになったんだなみたいな、こじつけですけども。

吉田:全ては親御さんのせいというか。

徳光:そうなんですね。ですから後天的に僕自身がギャンブルにハマッた一番は、無理やりに教えられた麻雀ですね。あの頃、都営アパートで麻雀をやってて、週末になると必ず来るおじさんが出張で来なくなる。そうするとやりたくてしょうがないんだけど、3人じゃできない。当時は「三麻」はないですから。だったら、もう小学校 5年、6年生になったこの子に教えればできるんじゃないかっていうことで強引に教えてもらったんですね。だから最初に上がったのは「七対子」で。そこから誰一人、ウチのカミさんもあれですよ、ギャンブルやめなさいって言ったことはないんですよ。

吉田:そうなんですか!?

徳光:うん。いまも「あなたはギャンブルをやってるからよく働くんだし、ギャンブルをやってるからこの家が建ったのよ」って。競馬競艇をやってなければ、こうはならなかったかもしれないってマジに言うんですよ。

吉田:でも、これまでで総額6億とか負けてるみたいなことを言ってたじゃないですか。

徳光:それは計算したことないからわかりませんけど、僕はもっといってると思います。

吉田:そうだろうと思ってました(笑)。

(第4回へ続く)

※週刊ポスト2021年10月29日号

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