チャプチェはしらたきで作るべし
食品そのものの危険性に加え、料理がはらむ健康リスク──これらをくぐり抜け、安全かつ健康的に韓国料理を楽しむことは不可能なのだろうか。まず押さえておきたいのは、違反リストにあがった危険な韓国食材のほとんどは飲食店や輸入食材店で扱われるという事実だ。消費者問題研究所代表で、食品問題評論家の垣田達哉さんはいう。
「激辛ソースのカプサイシンシロップやフルーツのまくわうりは、韓国料理でよく使われる食材で、飲食店での需要が高い。海産物はスーパーで売られることもまれにありますが、韓国料理店や回転寿司チェーンなどで使われる機会が多い」(垣田さん)
つまり避けるためには、飲食店の見極めが大事になってくる。垣田さんは「お店の清潔感がポイント」だとアドバイスする。
「コロナ禍で多くの店舗が気を使っているとはいえ、差があるのが現状です。衛生面にお金と時間を割く店は食品の仕入れもきちんとしているし、万が一大腸菌が混入していたとしてもしっかり加熱して提供してくれるため体調には差し障りがありません。従業員が手やテーブルの消毒をきちんと行っているか、現金を触った手でほかのものに触れていないかなど、自分の基準でチェックするのがいいでしょう」(垣田さん)
塩分や脂質の摂りすぎを防ぐには、自宅で工夫しながら料理するのがいちばんだ。チーズトッポギやチーズタッカルビは、チーズの種類を変えて塩分量を減らすといい。
「ピザ用の溶けるチーズの代わりにモッツァレラチーズを使えば、塩分を抑えることができます。ラーメンやチゲは、スープに塩分が含まれているので、自宅ではできるだけ味付けを薄めにするなど工夫してみてください」(磯村さん)
チャプチェは油分を減らすためにしらたきで代用しよう。
「はるさめと違ってこんにゃくは油を吸いにくく、ほぼゼロカロリー。はるさめのようにお湯で戻す手間もなく、最近スーパーなどで売られているしらたきはあく抜き不要なものが多いので、そのまま使えて便利です。油を控えるには、フライパンは鉄よりもテフロン加工のものを。焦げ付きにくいため、最後にごま油を少量垂らすだけで充分です」(磯村さん)
辛い現実に、知識とアイディアで立ち向かっていきたい。
※女性セブン2021年11月11・18日号