国内

野田聖子氏 石原派、石破派の残党集めで「野田派旗揚げ」なるか

野田聖子氏(時事通信フォト)

シンパ議員を増やそうとしてきた野田聖子氏(時事通信フォト)

 総選挙が終わって自民党では“ポスト岸田”をにらんだ動きが始まっている。安倍晋三・元首相の後見によって総裁選で予想以上の健闘を見せた高市早苗・自民党政調会長が存在感を増しているのに対し、それに激しくライバル意識を燃やしているのが野田聖子・こども政策担当相だ。

 2人は同学年で初当選も同じ。政治キャリアも似ている。高市氏は旧新進党から自民党入り、野田氏は郵政民営化に造反し、1度は自民党離党に追い込まれ、その後、復党した。いずれも総務大臣、自民党3役を務め、派閥を離脱して現在は無派閥というところも重なり合う。

 総選挙の“応援合戦”でも、野田氏は高市氏や河野太郎氏という総裁選のライバルに負けじと全国を回ってアピールした。その野田氏が選挙戦最終盤、10月30日(投開票日前日)に二階俊博・前幹事長の地元・和歌山県に応援に入ったことが党内の一部の憶測を呼んでいる。

 二階氏は今回、地元に張り付いて個人演説会を重ねるなど異例の熱の入れ方だったとはいえ、対立候補は共産党候補で「最初から負けることはない選挙」(自民選対)と言われていた。それでも野田氏があえて応援に行ったのは、「総裁選で二階派から推薦人を借りたお礼をするため」(同前)というのが党内の見方だ。

 だが、野田氏の“二階詣で”はもっと先を見据えた動きだという。二階派幹部が語る。

「総裁選の推薦人集めに苦労してきた野田は次の総裁選に確実に出馬できるように自前のグループ(政策勉強会)を作ろうとしている。今回の選挙でも自分の推薦人の選挙区を重点的に応援して回っていた。二階さんの地元に入ったのは御礼の意味だけではなく、近い将来の野田グループ旗揚げに協力を求めるための布石。二階さんは来る者拒まずの人だから野田の応援を喜んでいたし、協力してもいいと考えているようだ」

 野田氏は過去2回の総裁選(2015年、2018年)に出馬を目指しながら、出馬に必要な議員20人の推薦人が足りずに断念。その後、「女性議員増」を訴えて超党派の勉強会を開くなどシンパ議員を増やそうとしてきたものの、9月の総裁選ではやはり推薦人集めが難航し、結局、二階派から8人の推薦人を借りてなんとか出馬できた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン