芸能

オーバー40女性の憧れ・YOUのお婆ちゃん役に「本気」を感じる

ドラマ2作で“祖母役”を熱演中(時事通信フォト)

ドラマ2作で“祖母役”を熱演中(時事通信フォト)

 NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』に、テレ東深夜『じゃない方の彼女』。平成に青春期を過ごしたドラマオタクのエッセイスト・小林久乃氏は、話題のドラマ2作品で“祖母役”を演じるタレントで女優のYOUの演技に驚いたという。小林氏が綴る。

 * * *
「あのYOUが本気を出したのか……?」とドラマ録画を見ながら息を呑む。YOUとは、ハスキーボイスで知られるタレントのYOUさんである。『セブンルール』(関西テレビ・フジテレビ系)では軽妙なトークで司会を、『ねほりんぱほりん』(NHK Eテレ)ではインタビュアー「ぱほりん」の声優を務めている。

 平成に青春期を過ごした女性たちは、皆一様に彼女の自由奔放そうに見える生き方に憧れた。美容院が面倒だとロングヘアのヘアカットは自分でする、冬でもノースリーブ、年下夫との再婚と離婚。周囲に隠すことのない恋愛。女性ファッション誌『InRed』『GLOW』(いずれも宝島社)は彼女のために作られたような大人の雑誌だったように思う。歌手、女優、モデル。どのカテゴライズにもぴったりとハマらないような存在は、平成期に異例であった。

 そんなYOUさんが今クールのドラマでは、なんとお婆ちゃん役で2作品に出演している。57歳という年齢を考慮すれば、たしかに自然な配役だろう。「私たちが好きだったYOUがおばあちゃん……?」と思うと腑に落ちない部分もあるのだが、しかし、作品を見れば誰もが膝を打つことは間違いない。そこには専業のベテラン俳優たちに引けを取らない、唯一無二の存在感があるのだ。

息子を溺愛する姑がハマる『カムカムエヴリバディ』

 登場からSNSがざわついたのは、朝ドラ『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)の雉真美都里役。視聴者の多くを占めるのはおそらく主婦の皆様。私と同じく、平成に青春期を過ごした同士である。家事育児に追われているうちに、YOUさんの実年齢を忘れていたかもしれない。時代のミューズのお婆ちゃん役を目の当たりにするのは衝撃だったはず。

『カムカムエヴリバディ』は三世代のヒロインが控えており、現在は大正~昭和の第1期を放送中。岡山市内の商店街の和菓子屋「たちばな」の長女として育った安子(上白石萌音)は、繊維業を営む名家の跡取り息子・雉真稔(松村北斗)と、身分違いの恋を実らせて結婚。折しも太平洋戦争が勃発していたため、ほんの1か月の結婚生活を経て、稔は出征することになるのだが、この嫁ぎ先である雉真家の姑こそ、YOUさん演じる美都里だ。

関連記事

トピックス

都内の人気カフェで目撃された田中将大&里田まい夫妻(時事通信フォト/HPより))
《ファーム暮らしの夫と妻・里田まい》巨人・田中将大が人気カフェデートで見せた束の間の微笑…日米通算200勝を目前に「1軍から声が掛からない事情」
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト)
《横綱昇進》祖父が語る“怪物”大の里の子ども時代「生まれたときから大きく、朝ご飯は2回」「負けず嫌いじゃなかった」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヤクザが路上で客引きをしていた男性を脅すのにトクリュウを呼んで逮捕された(時事通信フォト)
《ヤクザとトクリュウの上下関係が不明に》大阪ミナミでトクリュウを集めて客引き男性を脅して暴力団幹部が逮捕 この事件で”用心棒”はどっちだったのか 
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト))
《地元秘話》横綱昇進の“怪物”大の里は唯一無二の愛されキャラ「トイレにひとりで行けないくらい怖がり」「友達も多くてニコニコしてかわいい子だったわ」
NEWSポストセブン
ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった
長島三奈さん、自身の誕生日に父・長嶋茂雄さんが死去 どんな思いで偉大すぎる父を長年サポートし続けてきたのか
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
金髪美女インフルエンサー(26)が “性的暴力を助長する”と批判殺到の「ふれあい動物園」企画直前にアカウント停止《1000人以上の男性と関係を持つ企画で話題に》
NEWSポストセブン
逮捕された波多野佑哉容疑者(共同通信)。現場になったラブホテル
《名古屋・美人局殺人》「事件現場の“女子大エリア”は治安が悪い」金髪ロングヘアの容疑者女性(19)が被害男性(32)に密着し…事件30分前に見せていた“親密そうな様子”
NEWSポストセブン
東京・昭島市周辺地域の下水処理を行っている多摩川上流水再生センター
《ウンコは資源》排泄大国ニッポンが抱える“黄金の資源”を活用できてない問題「江戸時代の取引金額は10億円前後」「北朝鮮では売買・窃盗の対象にも」
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン