キアヌの相手役は今回もキャリー=アン・モス(AFP=時事)

キアヌの相手役は今回もキャリー=アン・モス(AFP=時事)

「米中関係がおかしいからこそ、中国共産党は逆に余裕を見せて受け入れたのだろう。共産党幹部の性的関係強要を告発したテニスの彭帥選手が“行方不明”になった件で世界中から非難され、大規模な北京五輪ボイコットも懸念されている。そうした反中の空気を和らげる狙いがあるのではないか。

 マトリックスの世界は仮想現実だ。習近平独裁への批判にはつながらないと判断したのだろう。それに、キアヌの祖母は中国系ハワイアンで、おばあちゃん子だったキアヌは中華料理や中国絵画が大好きだというから、ちょうど良かったのではないか」

 今のところ、中国公開の時期は明らかにされていない。しかし、日本公開と同時に中国では海賊版が出回るのが常だから、あまり遅れるわけにはいかない。前述のハリウッド関係筋はこう予想する。

「海賊版にスキを与えず、興行収入を減らさないためにも中国国内での公開は日本公開直後、米国公開直前になるのではないか」

 映画より複雑な国際政治のマトリックスに翻弄される最新作を、日米中の映画ファンはそれぞれどんな気持ちで観ることになるだろうか。

■高濱賛(在米ジャーナリスト)

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