芸能

山本譲二が語る紅白歌合戦「6回落とされ5回復帰できたことが誇り」

山本譲二にとって紅白とは?

山本譲二にとって紅白とは?

 毎年出場者に大きな注目が集まるNHK紅白歌合戦。初登場組にサプライズ枠、トリを務める大物歌手などにスポットが当たる一方、多くの歌手が「落選」という挫折を味わってきた。連続出場歌手が見てきた紅白の栄光と影。14回出場した山本譲二(71)が語る。

 * * *
 18歳で歌手になりたいと故郷を出て、紅白に出るまで13年かかりました。

「みちのくひとり旅」で初出場の知らせを受けたのは『新春オールスター大運動会』の収録現場。騎馬戦の騎馬を組んでいたところで、研ナオコさんや所ジョージさんらが騎馬の上に乗せてくれたんです。それでガッツポーズをしたのが新聞に載りました。

 その年(1981年)の紅白は北島(三郎)のオヤジと一緒に出ることができて救われました。出番の直前の袖で、オヤジからこう言われたんです。

「今の喜びを噛みしめるよりも、去年まで出られなかった悔しい気持ちを忘れるな」

 初出場の時のことは今でも鮮明に覚えている。歌っているうちにマイクを握る右手が痺れてきたんです。どんな舞台でもそんな状態になったことなんてなかったのに、やはり紅白というのはそうさせるものなのかと。

 落選した時は、マネージャーが電話をくれて「譲二、ごめん」という言葉がくる。俺は「来年頑張るから。復帰するように俺はやるから」と言って電話を切る。もう忘れたいから「でも今年の紅白は観ない!」と、年末からツレ、今の女房とハワイに行っちゃう。落ち込むより「くっそー」と少し怒っちゃうわけ(笑)。

 日本にいるとどうしてもNHKが目に入るし、気になって仕方ない。だから国外に脱出していましたよ。まぁ、ハワイでも紅白はやってますけどね。だからテレビはつけるな、酒を出せ、という感じで過ごすんです。

「夜叉のように」という歌で(1987年に)出た翌年にも落とされて、その後、紅白に復帰するまでには7年かかったんです。その頃はさすがにちょっと離れちゃったかなぁと腰が折れそうになった。でも諦めたら紅白はどんどん遠くに行っちゃう。

 そんななかで父が亡くなって、親父のためにもなんとか復帰するんだという気持ちで歌っていた「関門海峡」で、1994年に紅白に復帰させてもらえた。デビュー20周年もあったからNHKさんが配慮してくださったんじゃないかと解釈しています。

関連キーワード

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
《浜松・ガールズバー店員2人刺殺》「『お父さん、すみません』と泣いて土下座して…」被害者・竹内朋香さんの夫が振り返る“両手ナイフ男”の凶行からの壮絶な半年間
NEWSポストセブン
リモートワークや打合せに使われることもあるカラオケボックス(写真提供/イメージマート)
《警視庁記者クラブの記者がカラオケボックスで乱痴気騒ぎ》個室内で「行為」に及ぶ人たちの実態 従業員の嘆き「珍しくない話」「注意に行くことになってるけど、仕事とはいえ嫌。逆ギレされることもある」 
NEWSポストセブン
「最長片道切符の旅」を達成した伊藤桃さん
「西国分寺から立川…2駅の移動に7時間半」11000kmを“一筆書き”した鉄旅タレント・伊藤桃が語る「過酷すぎるルート」と「撮り鉄」への本音
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
齋藤元彦・兵庫県知事と、名誉毀損罪で起訴された「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志被告「相次ぐ刑事告訴」でもまだまだ“信奉者”がいるのはなぜ…? 「この世の闇を照らしてくれる」との声も
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・“最上あい”こと佐藤愛里さん(Xより)、高野健一容疑者の卒アル写真
《高田馬場・女性ライバー刺殺》「僕も殺されるんじゃないかと…」最上あいさんの元婚約者が死を乗り越え“山手線1周配信”…推し活で横行する「闇投げ銭」に警鐘
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱親方と白鵬氏
旧宮城野部屋力士の一斉改名で角界に波紋 白鵬氏の「鵬」が弟子たちの四股名から消え、「部屋再興がなくなった」「再興できても炎鵬がゼロからのスタートか」の声
NEWSポストセブン
環境活動家のグレタ・トゥンベリさん(22)
《不敵な笑みでテロ組織のデモに参加》“環境少女グレタ・トゥンベリさん”の過激化が止まらずイギリスで逮捕「イスラエルに拿捕され、ギリシャに強制送還されたことも」
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
荒川静香さん以来、約20年ぶりの金メダルを目指す坂本花織選手(写真/AFLO)
《2026年大予測》ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート 坂本花織選手、“りくりゅう”ペアなど日本の「メダル連発」に期待 浅田真央の動向にも注目
女性セブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン