芸能

沢田研二、写真集でトラブル ホームページから突然告知が消え、発売延期

2021年2月、妻と飲食店に出かける沢田

2021年2月、妻と飲食店に出かける沢田

 一世を風靡したバンド「ザ・タイガース」を1971年に解散後、ソロ活動を始めた沢田研二(73才)。センセーショナルな衣装を用意し彼の人気をサポートしたのが、盟友である画家だった。今春、伝説のショットを収めた写真集を彼が発売するというが、ファンは複雑な思いを抱えている。

 その告知がこつ然と消えたのは、昨年12月中旬のことだった。沢田研二のオフィシャルホームページから、写真集の発売に関する情報が、突然削除されたのだ。『JULIE by TAKEJI HAYAKAWA─早川タケジによる沢田研二』──当初は、2021年中に発売される予定だったこの書籍は、長年にわたり沢田の衣装やアートディレクションを担当し、画家としても注目を集める早川タケジ氏(74才)の作品をまとめたものだ。

 出版元の「株式会社スローガン」のホームページでは、仮予約が始まっているものの、「掲載内容とページ数の大幅な追加に伴い、発売日/価格の確定にもう少々お時間をいただかねばならない状況」と説明されている。1970年代から沢田を応援しつづけてきたという女性ファンは、困惑した表情で語る。

「昨年の秋にジュリーのホームページに告知が載ったときは、約20年ぶりの写真集発売に歓喜しました。でも、その後、告知が消えたことで私たちファンは騒然としています。いまに至るまでジュリーサイドからは何の説明もありません。このまま発売されないという最悪の事態まで想像してしまって……」

 ファンが待ち望むのも無理はない。早川氏は、スター・沢田研二の世界観を作り上げた唯一無二の人物だからだ。

 沢田は1967年に「ザ・タイガース」のボーカルとしてデビュー。1971年にバンドを解散すると、ソロ活動を始動した。その後、1973年に首にかけたファーを揺らしながら歌う『危険なふたり』で、初のオリコン1位を獲得。その衣装を手がけた人物こそ早川氏だった。この曲で沢田は幅広い年齢層の女性を虜にした。

 ドラマ『寺内貫太郎一家』(1974年)では、樹木希林さん(享年75)が演じるおばあちゃんが沢田のポスターに向かって、「ジュリ〜!」と身をよじって叫ぶシーンも登場。このポスタービジュアルを手がけたのも早川氏だ。

 彼は一躍、スタイリストとしてカリスマ的存在に。沢田のほか、キャンディーズや山本リンダ(70才)、荻野目洋子(53才)など人気歌手のスタイリングを次々と担当した。

 沢田の衣装では、ラメやスパンコールのあしらわれたシースルーのコスチュームにドイツの軍服風の衣装を合わせた『サムライ』(1978年)や、電飾をちりばめたミリタリールックにパラシュートを背負った『TOKIO』(1980年)など、度肝を抜く衣装を考案。沢田の中性的なルックスと、早川氏の前衛的な衣装で作り出される世界観に多くの人が魅了された。

 過去には、沢田の写真も多く収録された作品集『Paradis,Paradis』も発売されているが、現在は絶版となっており、中古品の価格は10万円を超える。長年、ファンは彼らの作品を見たくても見ることができない状況だったのだ。

 さらに、今回の写真集には、別冊という形で早川氏が沢田との関係について綴った文章も収められるという。「沢田さんと早川さんは特別な信頼関係で結ばれていた」と語るのは、当時を知る関係者だ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン