NTT東日本とNTT西日本が発行を終了する50音順電話帳「ハローページ」。NTT東日本提供(時事通信フォト)

NTT東日本とNTT西日本が発行を終了する50音順電話帳「ハローページ」。NTT東日本提供(時事通信フォト)

 この「電話をかける側」、そして電話をかけるための「名簿作成」のいずれもの経験があるという都内のコンサル会社代表・島津英二さん(仮名・40代)が、業者側の実情を明かす。

「昔は、電話帳を片手に片っ端から電話をかけていましたが、名簿屋が証券口座開設者とか高額所得者など富裕層の名簿を準備してくれるようになってからは、耳が擦り切れるほど、名簿の番号にかけていました。そうやって、ある程度客の素性を絞り込む業者もいれば、いまだに大企業を片っ端から、金持ち職員が多そうな医療機関を隅から隅まで、という業者もある。特にマンション営業なんて、1000件かけてアポを取り付けるのが数件あれば上出来な世界なので、電話がけする件数は多くなります。それに、営業マンにもバック(※売上に応じた見返り報酬)があるから、必死なんだよ」(島津さん)

 電話営業が芳しくなければ、現場の営業社員は駅前広場や公園を歩き、アンケートなどと称して巧妙な営業活動を行うこともザラにあるという。さらに、電話営業の世界は大きな変化を迎えつつある。

「固定電話を持つ家庭が少なくなり(電話営業の)業界もだいぶ変わりつつある。これからは個人の携帯電話番号の情報がさらに活用されるようになる。個人情報保護法の改正などがあり逆風は吹いているが、抜け道を必ず考えるはず」(島津さん)

 あくまでも「営業活動」と言われれば、それがかなりしつこいものであっても、丁寧に断り続けるしかないのかもしれないが、個人の携帯電話にまで、あのしつこい営業電話がかかってくるようになるのかと思うと憂うつにならざるをえない。「営業を受けない権利」を主張する人々が出始めてもおかしくないのかもしれない。

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン