「ものまね番組はとても熱心なファンが多いことでも知られています。職人タイプのものまね芸人さんも多く、そんな芸人さんたちの細かな変化や進化をマニアックに楽しむファンがたくさんいるんです。それと同時に、ものまね芸人さんのことを知らなくても、その芸を見れば誰でも“すごい”と感じられる“わかりやすさ”もある。コアな視点でも楽しめるし、ライトな視点でも楽しめるのが、ものまねなんですよね。そして、スペシャル番組が定期的に放送されているので、新しいものまね芸人が登場するチャンスもある。ものまねというコンテンツは、常に進化し続けているからこそ、長く愛され続けているのだと思います」
確かに今回、コロナ禍による“本人代役”というのはものまね芸人にとってはその進化を見せる格好の機会となったと言えそうだ。
また、単純にものまね芸人は一度売れると、仕事が途切れにくいとも言われている。
「今はコロナで減ってしまいましたが、ものまね芸人は“営業”の仕事が多いんですよね。ショッピングモールなどでの営業もあるし、地方のホテルなどでの公演もある。企業のパーティーなんかに呼ばれるケースも多い。メディアであまり見なくなったものまね芸人が、営業でかなりの収入を確保しているということもよくあります。とにかく多くの人を喜ばすことができるわけですから、オファーは途切れない。ものまね芸人の“タレント生命”は長いと言えます」(前出・テレビ局関係者)
コロナ禍というイレギュラーな状況で、需要が増えているものまね芸人たち。今以上に、彼らの評価も高まっていきそうだ。