躍進めざましいパンサー(時事通信フォト)
有吉の『内村プロデュース』への恩義
有吉が猿岩石としてブレイク後に仕事がなくなっていたころ、『内村プロデュース』(テレビ朝日系)で内村光良に引き上げてもらったことに今も恩義を感じているのはよく知られている。『有吉の壁』はその後継としての役割を果たす番組だが、有吉はより広く芸人たちを救おうと考えているようだ。ベテラン芸能ライターが語る。
「かつてはダウンタウンをはじめとする関西吉本芸人の番組には吉本勢が、とんねるずやウッチャンナンチャンら関東芸人の番組には非吉本勢がメインで出演するのが慣例でした。近年は、松本さんの番組にさまぁ~ずやバナナマン、内村さんの番組に宮川大輔さんや千鳥が出演するなど、徐々に融合が進んでいましたが、有吉さんは吉本と非吉本の“事務所の壁”をすべて取っ払おうとしているように見えます。
有吉さんは、自らを『お師匠さん』と慕う平成ノブシコブシの吉村(崇)さんらとの交流を通じて、大きな事務所であるがゆえに生存競争の激しい吉本芸人の大変さも分かっている。そこで、売れっ子のルートから外れてしまった吉本芸人にも復活の機会を与えようとしているのではないでしょうか。
吉本芸人も、以前は吉本同士でしか絡まない傾向がありましたが、この番組を機に変わりつつある。『有吉の壁』では事務所の壁を越えた芸人同士のコラボネタも増えており、この流れはテレビ界全体にも波及していくかもしれません」
