──『水曜日のダウンタウン』の“解散ドッキリ企画”をきっかけに、再ブレイクを果たしています。当時は企画のために、一層仲が悪くなったりもしたと思います。今振り返ってみて、企画をやって良かったと思いますか。
こぼん:どうでしょうね。う~ん、難しいとこやけど……いい思いはさせてもらっているのは確かですから、やって良かったのかもしれません。
おぼん:もちろんですよ! 大成功。別に悪いことしてるわけやなし。最初のドッキリの放送が終わったらいっせいに携帯電話が鳴り始めて、1時間鳴り続けましたよ(笑い)。B&Bの島田洋七をはじめ、友だちから「大丈夫か!?」「ヒヤヒヤさせないでよ」って。孫にまで言われました。でも、芸人は話題になってナンボですから。
こぼん:あのとき腹立っておしぼり投げたのは、マジでした。「何してくれてんねん!」って腹立ちすぎて、オンエアは見てない。
おぼん:マネージャーから「こんな企画ありますけど」と聞かされたとき、「おもしろいな」と思って番組ディレクターと会って、「じゃあ、今までのうっ憤もあるから」ってオレが台本書いたんです。「謝れや!」って言うたら「何で謝らなあかんねん!」って言い返すのはわかってました。ところが、台本書いた仕掛け人のオレの方が逆上しちゃって、けんか別れになっちゃった。オレは瞬間湯沸かし器やから(笑い)。
こぼん:その次は催眠術で仲直りさせようとして。僕は怒って帰りましたけど、催眠術師が「すみません、すみません」ってあんまり謝るから、かかってあげれば良かったかな、と思いましたね。
おぼん:催眠術なんて、オレも絶対かかりません、性格的に! その企画は全然知らなかったけど、マルバレでした。「催眠術師ってこいつ、ホンマは絶対芸人やろ」ってずっと思いながら寝たふりして……。テレビの絵ヅラとして、どうしたらいいかを考えますから(笑い)。催眠術師が「お役に立てなくてすみません」って泣きながら謝るから、僕も葛藤はあって涙を浮かべてみたりしてね。ウソ泣きですわ(笑い)。
こぼん:最後の結婚式のときは、握手して仲直りするしかない。大人として。そういう流れやったから。
おぼん:そやかて、オレらの解散・仲直りの企画はホンモノやったから、視聴者の心に響いたんやと思う。ホンマもんの感情のぶつかり合いでしたから。
こぼん:「ええ大人が何してんねん」という人もいてるかもわかりませんけど、仲良くできた方が都合いいのにそれができない、ということは、誰にでもあることでしょうからね。
おぼん:結婚式で仲直りの回の放送後、「疎遠だった家族と仲よくしようと思った」とか「上司とケンカばかりしていたけど、やっぱり折れるのも必要と学んだ」とかってメッセージを視聴者からもらって嬉しかったですよ。
こぼん:おかげで、僕らが普段舞台に立っている浅草東洋館に、若いお客さんがいっぱい来るようになりました。
おぼん:すごいことですよ。