国内

大阪で接種に独自方針の市長「子供向けのワクチンは必要性を感じない」

ワクチン接種による後遺症のリスクについて警鐘を鳴らす南出市長

ワクチン接種による後遺症のリスクに警鐘を鳴らす南出賢一市長

 新型コロナワクチンの3回目接種の接種率が伸び悩んでいる。3月22日時点で日本国内の3回目接種率は35.1%と3割を超えたが、依然としてG7のなかでは米国に次ぐ低さだ。“接種離れ”の原因のひとつと考えられているのが、「副反応」の問題である。2回目接種の際に腕の痛みや発熱を訴えた人が多く、それを懸念するムードがあるといわれる。そうした声に呼応するように、独自の取り組みを始める自治体首長が出てきた。

 各自治体の首長は基本的にはワクチン接種を進めていく立場にあるが、”例外的な存在”もいる。それが大阪・泉大津市の南出賢一市長(42)だ。南出市長は、ワクチン接種に伴う副反応のリスクを考慮せず、「誰でも打ったほうがいい」という風潮や、打たない選択をした人に対する「同調圧力」に対して、警鐘を鳴らしてきた。

 そしていま、南出市長が特に懸念を表明しているのが、3月から始まった5~11歳の子供へのワクチン接種だ。南出市長はどこに問題を感じているのか。話を聞いた。

 * * *

 ワクチン接種の実施主体者は、我々「自治体」です。よく国は「リスクとベネフィットを考えて」と言いますが、運営する側から言わせてもらえば、ちゃんと判断するための情報を出してくれていない。誤解を与えるような表現があまりにも多いことと、リスク情報について正しく伝えようとする姿勢がまったく見えないところに、当初から懸念と言いますか、不安を感じていました。

 そのため、泉大津市では市民に出来るだけリスクとベネフィットが分かるよう「市長メッセージ」を出してきました。接種クーポンを送る際に同封したり、市のHPに載せて更新していますが、年代別の重症化率、死亡率と見比べながら、副反応などの有害事象の報告を見ていくと、“自分の年代にはメリットがあるな”とか、“これだとリスクのほうが多いんじゃないかな”などと考える一つの物差しになると思っています。

 そして接種が高齢者から若年層に進んでいくなかで、子供に関しては副反応の出方が少し“異常”ではないかと思っています。若年層になるにつれて、コロナ(感染)の被害よりも、ワクチン接種後の副反応疑いの報告のほうが多いじゃないかと。それで、1月21日に厚生労働大臣が5~11歳にも(ファイザー製ワクチンを)特例承認した時に、私は「これじゃ、まずいんじゃないか」と感じたため啓発、警鐘をさらに強めました。

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン