芸能

大河ドラマ『真田丸』殺陣指導者が語る「セットを活かす殺陣の工夫」

『真田丸』の殺陣について語る中川邦史朗氏

『真田丸』の殺陣について語る中川邦史朗氏

 大河ドラマ『真田丸』は、真田勢が二度にわたって徳川の大軍をしりぞける上田城での攻防戦や、タイトルにもなった真田丸での攻防戦など、城を舞台にした合戦シーンがあり、いずれも工夫を凝らした殺陣が展開されている。時代劇研究家の春日太一氏が、『真田丸』の殺陣を担当した中川邦史朗氏にその秘話を聞いた。

 * * *
中川:上田合戦の時は監督からの絵コンテはなかったのですが、その代わりに大道具さんたちがいろいろな仕掛けを「これでもか」っていうほど作ってくれました。「中川さん、あそこから丸太が落ちます」「あそこのロープから石が飛んできます」と。

 そうなりますと、そこには人を配置して穴に落ちたり石に当たって「わあっ!」となるリアクションをとってもらおうということになるわけです。そういう美術スタッフや大道具さんのイメージがあって、そこから「このカットを撮るならこういう方向からこうやられましょう」と手をつけさせていただきました。

──あの上田城は、いろいろな仕掛けが施されたセットでしたから。

中川:僕も最初に観た時は「おう、ここでやるのか!」と思いました。

──そうしたセットだからこその、新たに浮かんだ殺陣のアイデアもありましたか?

中川:少ない人数で真田側が城を守るための戦術で、城下町の大通りから二の丸に至る道がどんどん狭くなり、最後は一人ずつしか通れないようなセットだったんです。

 その道の出口に辿り着いた徳川勢を8人ほどの農兵が取り囲んで槍で攻撃するときに、一人おきに「叩く」と「突く」を交互にする殺陣にしたんです。

──動きにもバリエーションが出てきて画が面白くなります。

中川:やられる側も上から叩かれるのを防ごうと思ったら、お腹があくから突かれてやられる。次は突いてくるなってお腹を守ったら、上から叩かれる。そうしたリアクションをしたり、周りの堀に落ちたり、様々なリアクションがいくつかできたので、面白かったんじゃないのかなと思います。

関連記事

トピックス

還暦を過ぎて息子が誕生した船越英一郎
《ベビーカーで3ショットのパパ姿》船越英一郎の再婚相手・23歳年下の松下萌子が1歳の子ども授かるも「指輪も見せず結婚に沈黙貫いた事情」
NEWSポストセブン
ここ数日、X(旧Twitter)で下着ディズニー」という言葉波紋を呼んでいる
《白シャツも脱いで胸元あらわに》グラビア活動女性の「下着ディズニー」投稿が物議…オリエンタルランドが回答「個別の事象についてお答えしておりません」「公序良俗に反するような服装の場合は入園をお断り」
NEWSポストセブン
志穂美悦子さん
《事実上の別居状態》長渕剛が40歳年下美女と接近も「離婚しない」妻・志穂美悦子の“揺るぎない覚悟と肉体”「パンパンな上腕二頭筋に鋼のような腹筋」「強靭な肉体に健全な精神」 
NEWSポストセブン
「ビッグダディ」こと林下清志さん(60)
《還暦で正社員として転職》ビッグダディがビル清掃バイトを8月末で退職、林下家5人目のコンビニ店員に転身「9月から次男と期間限定同居」のさすらい人生
NEWSポストセブン
大阪・関西万博を訪問された佳子さま(2025年8月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《日帰り弾丸旅行を満喫》佳子さま、大阪・関西万博を初訪問 輪島塗の地球儀をご覧になった際には被災した職人に気遣われる場面も 
女性セブン
鷲谷は田中のメジャーでの活躍を目の当たりにして、自身もメジャー挑戦を決意した
【日米通算200勝に王手】巨人・田中将大より“一足先にメジャー挑戦”した駒大苫小牧の同級生が贈るエール「やっぱり将大はすごいです。孤高の存在です」
NEWSポストセブン
侵入したクマ
《都内を襲うクマ被害》「筋肉が凄い、犬と全然違う」駐車場で目撃した“疾走する熊の恐怖”、行政は「檻を2基設置、駆除などを視野に対応」
NEWSポストセブン
山田和利・裕貴父子
山田裕貴の父、元中日・山田和利さんが死去 元同僚が明かす「息子のことを周囲に自慢して回らなかった理由」 口数が少なく「真面目で群れない人だった」の人物評
NEWSポストセブン
8月27日早朝、谷本将志容疑者の居室で家宅捜索が行われた(右:共同通信)
《4畳半の居室に“2柱の位牌”》「300万円の自己破産を手伝った」谷本将司容疑者の勤務先社長が明かしていた“不可解な素顔”「飲みに行っても1次会で帰るタイプ」
NEWSポストセブン
国内未承認の危険ドラッグ「エトミデート」が沖縄で蔓延している(時事通信フォト/TikTokより)
《沖縄で広がる“ゾンビタバコ”》「うつろな目、手足は痙攣し、奇声を上げ…」指定薬物「エトミデート」が若者に蔓延する深刻な実態「バイ(売買)の話が不良連中に回っていた」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
【美しい!と称賛】佳子さま “3着目のドットワンピ”に絶賛の声 モード誌スタイリストが解説「セブンティーズな着こなしで、万博と皇室の“歴史”を表現されたのでは」
NEWSポストセブン
騒動から2ヶ月が経ったが…(時事通信フォト)
《正直、ショックだよ》国分太一のコンプラ違反でTOKIO解散に長瀬智也が漏らしていたリアルな“本音”
NEWSポストセブン