国際情報

「ロシア外交官ナンバーの駐車違反ワースト1位」指摘したジョージア駐日大使の見解

件数は断トツで多いロシアの駐車違反を、隣国も注視(写真はプーチン氏。時事通信フォト)

日本国内における件数は断トツで多いロシアの駐車違反を、隣国も注視(写真はプーチン氏。時事通信フォト)

 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて政府は4月8日、在日ロシア大使館の外交官と通商代表部職員の計8人の国外追放を発表した。欧米諸国と足並みをそろえた形の日本に対してロシア側の報復措置への懸念がある一方で、意外な観点からメリットを説いた人物がいた。
 
 在日ジョージア特命全権大使のティムラズ・レジャバ氏だ。普段はジョージアに関して発信しているレジャバ駐日大使が、自身のツイッターに日本語でこう投稿したのだ。
 
〈ロシア外交官の国外追放によって少なくても日本での駐車違反及びその踏み倒しが減り、道路上の治安が改善されます。

 2019年度は外交ナンバーの車のうちロシアが首位で年間1101件(全体の約40%)を記録しておりました〉(4月8日)

 レジャバ駐日大使が指摘した在日大使館や領事館の外交官ナンバーの車両、通称「青ナンバー」による駐車違反や違反金の「踏み倒し」は、これまでも取り沙汰されてきた。

 昨年3月には、在日外交官による駐車違反の未納額が年間4000万円を超え、そのワースト1位がロシアであることが参院予算委員会で明らかになった。

 朝日新聞の報道によると、〈ロシアの青ナンバーによる駐車違反の件数は、2018年が2396件と、2番目で222件の中国を大きく引き離して最多だった。全体の6割を占めた。19年は1111件と減ったが、242件で続く中国を大きく上回った〉(2021年6月22日付)という。

 さらに、駐車違反金を支払わないまま5年の時効を迎えた「踏み倒し」の件数についてもロシアが最多だとして、〈18年度は1140件。(中略)19年度も1101件にのぼった〉(同)と報じられている。

 ウクライナ侵攻で緊張が高まるなか、ロシアの外交官ナンバーの違反の多さについてツイートしたことで注目を集めるレジャバ駐日大使が、改めて本誌『週刊ポスト』の取材に応じた。
 
 早稲田大学を卒業し、キッコーマンでの勤務経験があるため日本語が堪能なレジャバ駐日大使は、「2008年にロシアの軍事侵攻を受けたジョージアとウクライナには共通点が非常に多い」と語る。

「もともとソ連の一員で支配下に置かれていたこと、ロシアと国境が接していること、NATO加盟を目指していること、さらにロシアが展開してきた侵略のパターンなど、非常に似ているところがあります。ジョージアは2008年の紛争以降、ロシアとの外交関係を絶っています」

関連キーワード

関連記事

トピックス

《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
維新はどう対応するのか(左から藤田文武・日本維新の会共同代表、吉村洋文・大阪府知事/時事通信フォト)
《政治責任の行方は》維新の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 遠藤事務所は「適正に対応している」とするも維新は「自発的でないなら問題と言える」の見解
週刊ポスト
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
《自維連立のキーマンに重大疑惑》維新国対委員長の遠藤敬・首相補佐官に秘書給与800万円還流疑惑 元秘書の証言「振り込まれた給料の中から寄付する形だった」「いま考えるとどこかおかしい」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《バリ島でへそ出しトップスで若者と密着》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)が現地警察に拘束されていた【海外メディアが一斉に報じる】
NEWSポストセブン
大谷が語った「遠征に行きたくない」の真意とは
《真美子さんとのリラックス空間》大谷翔平が「遠征に行きたくない」と語る“自宅の心地よさ”…外食はほとんどせず、自宅で節目に味わっていた「和の味覚」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《約200枚の写真が一斉に》米・エプスタイン事件、未成年少女ら人身売買の“現場資料”を下院監視委員会が公開 「顧客リスト」開示に向けて前進か
NEWSポストセブン