念願かなって巨人入りした清原和博も、巨人のユニフォームのまま現役生活を終えることはできなかった(時事通信フォト)

念願かなって巨人入りした清原和博も、巨人のユニフォームのまま現役生活を終えることはできなかった(時事通信フォト)

張本、落合、清原、江藤、小笠原…

 移籍組の33歳の中田は立場的にも追い込まれている。過去に巨人が他球団から迎え入れた主砲は、打てなくなれば居場所がなくなり、寂しい結末を迎えている。

「日本ハムからトレードで来て長嶋巨人2連覇の立役者になった張本勲は打率3割を切った1979年オフ、3000本安打を目前に控えながら契約を更新されず、ロッテに行きました。中日からFA移籍の落合博満は3年で2回の優勝に貢献したにもかかわらず、清原和博を獲得するために出ていかざるを得ない状況になった。

 その清原は4年契約の終わった2005年オフ、自由契約となってオリックスへ行き場を求めた。FA移籍の江藤智や小笠原道大も、巨人で現役を終えることはできませんでした。三顧の礼で迎えられた彼らでさえ、打てなくなれば、容赦なく切られる。巨人での終幕は寂しいものがありました。ジャイアンツにかかわらず、プロ野球はそういうものかもしれませんが……。

 中田は移籍の経緯もあり、巨人以外の引き取り手はそう簡単に見つかりそうもない。まさに今が正念場なんです。ファームで自分の打撃を取り戻すことができるかが、中田の今後の野球人生を占ううえでの大きなポイントになると思います」

 まだ老け込む年ではない。巨人ファンは中田の爆発を待っている。

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