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【対談】皆神龍太郎氏×山口敏太郎氏「UFOについて我々はどう考えるべきか」

作家・皆神龍太郎氏(左)とオカルト研究家・山口敏太郎氏が対談(撮影/藤岡雅樹)

作家・皆神龍太郎氏(左)とオカルト研究家・山口敏太郎氏が対談(撮影/藤岡雅樹)

 アメリカ当局が昨年、軍の調査報告を開示したことで、再び注目が集まっているUFO(未確認飛行物体)。識者・研究者の間での最新常識を作家・皆神龍太郎氏とオカルト研究家・山口敏太郎氏が語り合った──。

皆神:UFO問題でいま最もホットなのは、やはり4月5日に公開された1500ページ以上に及ぶ米当局の「UAP(未確認空中現象)」報告でしょう。「UFOが人体に及ぼす生理的影響」などファンタジックな内容も含まれているけど、米政府公認の新情報の登場は興味深い。

山口:ペンタゴンが認めたのだから「じゃあ正体は?」という話になりますが、皆神さんはどう思いますか?

皆神:正体はあくまで「未確認」です。「UFO」という単語も元は、「未確認飛行物体」という中立的な意味合いの単語として米軍が採用した軍事用語でした。でもそれが、いつの間にか「宇宙人の乗り物」という意味にされてしまった。そこで未確認空中現象という原義の立場を貫くため、米軍が新たに今回採用した用語がUAPだったわけです。

山口:なるほど。でも、UAPについては米海軍パイロットが撮影した映像も出回りましたよね。

皆神:UAPの画像の周りに見える計器の数値を元にしてUAPの動きを改めて計算してみたのですが、私はバルーンや飛行機の可能性が高いと踏んでいます。

山口:では、ペンタゴンがわざわざ発表した真意は?

皆神:この問題に熱心な共和党議員から圧力があったのと、軍の予算獲得が背景にあると思います。山口さんには申し訳ないけど、UAPの報告が出たから「米政府が宇宙人の存在を認めた」とはなりません(笑)。

山口:いやいや、私も宇宙人はいてほしいけど、妄信的になるのは危険と考えます。一方で、UFO問題をヒステリックに否定する科学者にも違和感を覚えますが。

社会情勢、人間の心理、軍事的な問題

皆神:遠い星から物理的に地球に到達できないと判断されているだけで宇宙人の存在自体を否定する科学者はむしろ少数派です。電波による宇宙人探査(SETI)では、宇宙人発見時の発表手順まで決められています。山口さんはUFO=エイリアンクラフト(異星人の乗り物)派ですか?

山口:世間で言われるエイリアンクラフト説は無理があると思っていて、私はタイムトラベルしてきた地球人の子孫の可能性があるかと考えているんです。一方で、UFOはわれわれが思うような物質的存在ではないのかもしれないとも。

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