『週刊ポスト』2022年5月20日号の記事〈フジが生放送“天心vs武尊”の仕掛け人RIZIN榊原信行代表が「反社交際音声」流出トラブル〉
「反社との関係はない」
聞き終えた榊原氏は、「今の声は私の声だと思います。音声は私とその知人が電話でかわした会話で間違いないでしょう」と認めたうえで、こう語った。
「その会話そのものが記憶にあるかと言われると全くないんですが、思い返してみるとその頃は、あるRIZINの選手をめぐってその知人やYさんがトラブルになっていた時期でした。その頃に録音されたものかもしれません」
音声に出てくるY氏とはどんな人物なのか。
「Yさんとは2018年に知り合い、RIZINのスポンサーや権利関係に興味がある人たちを紹介してもらったりしています。ただし、お金を払ったことは一度もありません。
もう一度格闘技を盛り上げるのに協力したいということでしたが、Yさんは自分の風評が悪いことを自覚していて、自ら肩書きを持って動く立場ではないというスタンスなんです。
私もそうした風評は知っていたのですが、Yさん自身の申し出で、2018年の時点でRIZINの第三者機関であるコンプライアンス委員会によるチェックをさせてもらって、反社会的勢力との関係はないという結果が出ている。今回も改めてチェックさせてもらいましたが、やはり清廉潔白だということでした。私自身、悪く言われることもよくある人間ですから、風評だけで付き合いを決めるべきでないと思っています」
Y氏も本誌・週刊ポストの取材に「僕は反社とは違います」と答えている。しかし、音声ではY氏と暴力団との交際を認めているように聞こえる。どういうことだろう。
「あの時の会話は全くシリアスなものではありません。その知人には高圧的な空気を感じていて、早く電話を切りたくて生返事してしまったんです。むしろ今回の件でYさんに迷惑をかけてしまったことが本当に申し訳ないです」
(後編に続く)
※週刊ポスト2022年5月27日号