立法数、質問主意書提出数、本会議・委員会発言が少ない衆議院議員【1】

立法数、質問主意書提出数、本会議・委員会発言が少ない衆議院議員【1】

 細野氏は、別の事情で質問機会が与えられなかったという。

「無所属だった期間が長く、(本会議や委員会での)質問の機会がなかった。予算委員会の分科会や憲法審査会で発言を行なっている」(事務所回答)

 自民党若手議員の深澤陽一・厚生労働政務官の場合、2020年4月の補欠選挙で当選し、対象期間に議員に在職していたのは1年5か月と短いという事情がある。

「基本的には1回の国会で5回質問をしている。名前を載せられるのは心外です」(事務所回答)

 もちろん、議員の活動は3項目だけではない。自民党なら政務調査会や総務会で法案や予算、税制の党内審査などを行なっている。石破氏も、「各種議員連盟の活動や党政務調査会での活動なども加味していただけると、さらに精度が上がるのではないかと思います」と回答した。

『国会議員白書』のサイト運営者・菅原氏はこう指摘する。

「国会議員の役割は広く、有権者に代わって政治を行なうことが期待される。国会活動が多少疎かに見えても、それ以外の部分で働いていれば問題視されないというのはその通りですが、国会活動が可視化されていない状況では、国会中継される予算委員会など一部の質疑、大臣や委員長、幹事長や政調会長といった政府、議会、政党の肩書きで政治家の働きが評価されるところがある。しかし、そうした議員は一部で、大部分は重要な役職に就いていない。だから国会活動のデータを加えることで、国会で地道に活動をしている議員や重要な役職ではないのに国会でも活動していない議員を抽出できます」

自由に質問できない

 自民党では2012年総選挙で大量に初当選した議員たちの不祥事が相次ぎ、“魔の3回生”と呼ばれたが、多くは現在4回生の中堅議員になった。

 若手議員は国会論戦で揉まれることで政治家として成長していく。だが、国会には質問時間が野党に多く配分される慣行があり、与党議員には質問機会が回ってこない。そのため、菅原氏が指摘するような「重要な役職に就いていないのに国会でも活動していない議員」が生まれることになる。

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