料理番組には珍しい「調味料を量る場面」

放送開始から2か月近くが経ち腕が上がった

15分番組なのに、計量に10分以上かかる

──『DAIGOも台所』の“優しい世界”は、撮影の中で自然と生まれたものなんでしょうか? それとも制作陣の演出によって生まれたものなんでしょうか?

矢野P:『この作業は手間取るだろうな』とスタッフが狙っている部分はありますが、DAIGOさんは常にこちらの予想を超える真面目さで作業に取り組んでくださる。だからこそ視聴者の方々の共感を誘うんだと思います。

奮闘するDAIGOを見守るスタジオ内

奮闘するDAIGOを見守るスタジオ内は「温かい空気」

──では、最初の撮影を通して、スタッフの方々が「『DAIGOも台所』はこういう番組なんだ」と掴んだところもあったんでしょうか?

矢野P:『DAIGOも台所』は15分番組で、CMがあるから実際の放送時間は10分程度です。なのに初週分の収録中、DAIGOさんは計量に10分以上かけていたんですよ! 大丈夫かなとハラハラしつつ、スタジオに漂う温かな雰囲気が妙におもしろくて、笑いを堪えきれませんでした。「こういうふうに視聴者の方にも楽しんでいただけるんじゃないか」と見通しが立った瞬間でした。

 本当にDAIGOさんの人柄は素晴らしいですよね。上手にできなくてもイライラせず、マイペースだけど、すごく真剣な44歳のロックミュージシャン。もう属性が多すぎて……(笑)。料理が上手になりたいのは本心なんだと伝わるからこそ、DAIGOさんが作業に手間取っていても、視聴する側も素直に「頑張れ!」と応援したくなるんでしょうね。

●

上手にできなくてもマイペースを崩さない

──スタッフがDAIGOさんをちょっと急かすようなことはないんですか?

矢野P:急かすというよりは、一番近くで応援しながら、「よかった! できた!」と見守っています。

──放送開始から約2か月が経ち、DAIGOさんの成長は感じますか?

矢野P:ちょうど昨日も収録だったんですが、計量のスピードが速くなっていました(笑)。「この順番で計量したら、スプーンを洗ったり拭いたりの手間が少なく済む」とかが感覚でわかってきたんでしょうね。包丁も少し使い慣れてきました。言われたことを素直に受け入れて次に活かす姿勢が、上達に繋がっているんだろうなと感じます。

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