芸能

川栄李奈、西野七瀬ら“元アイドル女優”の躍進 彼女らに共通する“意志とプライド”

川栄

『カムカムエヴリバディ』でのひなた役が話題に

 異例の3人のヒロインによるNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で、最後のバトンを引き継ぎ話題となった川栄李奈(27才)。SNSなどの口コミには「演技だけでなく英語の上手さにも驚いた」、「てっきり子役出身だと思っていた」といった声が上がり、本作で彼女が“元アイドル”だと知る人も多かったようだ。川栄だけでなく、前田敦子(30才)や西野七瀬(27才)など、近年アイドル出身の俳優が目覚ましい活躍を見せている。彼女たちが俳優として大成する理由や共通点について、映画や演劇に詳しいライターの折田侑駿さんが解説する。

 * * *
 川栄李奈がヒロインの1人を務めた『カムカムエヴリバディ』は、母から娘へと、3人の女性の100年間を描いた物語。初代ヒロインを上白石萌音(24才)が、2代目を深津絵里(49才)が、3代目を川栄が演じ、物語の一貫性を保ちながらも、ヒロインが変わるたびに作品は異なるカラーを発し話題を呼んだ。川栄が演じたひなたは、両親からの愛情を一身に受けて育ったヒロイン。明るい笑顔が印象的で、その天真爛漫な性格が日本の朝のお茶の間を活気付けていた。

 川栄は、素朴な等身大の女性を表現する自然体の演技と、“分かりやすさ”を重視したオーバーアクトを器用に演じ分けていた。この彼女の演技の緩急に惹きつけられていた人は多いことだろう。観る者を飽きさせない演技の幅の広さは、主演俳優にこそ求められるもの。AKB48を卒業後、俳優として相当な場数を踏んできたとはいえ、口コミのように、こんな芸当を見せた川栄を「子役出身者」だと勘違いする人がいてもおかしくはない。

 そんな川栄の先輩にあたる前田敦子は、かつて中心メンバーの1人として活躍したAKB48を卒業後、いち早く俳優として名を成してきた存在だ。グループのセンターを務め続けたトップアイドルとあって、いまだアイドル時代の印象を持っている人も多いのではないだろうか。しかし、実情は違う。ドラマや映画で主要キャラクターを演じることは早くからあったが、近年は世界的に評価を集める黒沢清監督(66才)の作品の看板となったり、昨年には野田秀樹(66才)率いるNODA・MAP作品に初参加し、舞台『フェイクスピア』で3役を華麗に演じ分けた姿が記憶に新しい。同作は第29回読売演劇大賞で大賞・最優秀作品賞を受賞した。同作における前田の貢献度はかなり大きかったと思う。

関連記事

トピックス

警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
高市早苗総理の”台湾有事発言”をめぐり、日中関係が冷え込んでいる(時事通信フォト)
【中国人観光客減少への本音】「高市さんはもう少し言い方を考えて」vs.「正直このまま来なくていい」消えた訪日客に浅草の人々が賛否、着物レンタル業者は“売上2〜3割減”見込みも
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン