想いが結実したのは6年後の2007年。芝、ダートでGIを勝ったクロフネと掛け合わせたシラユキヒメの仔ホワイトベッセルが中央競馬で「白毛馬」として初めて勝利する。クロフネも金子氏の所有馬だ。父サンデーサイレンスという血の背景からシラユキヒメは数々の強い白毛を生み出すこととなり、その1頭であるブチコがソダシを生んだ。
緑のターフを駆ける純白の馬は誰が見ても目を引く。勝てば話題になり、競馬が盛り上がる……そんな将来を見越していたかのように2020年のGI初勝利は欧米の競馬メディアに伝播し、GI3勝目の今回は一般紙まで動かした。
「次は(8月21日の)札幌記念という選択肢になるのでは。秋は(11月20日の)マイルCSが目標になります」
金子氏はレース後のインタビューで、ソダシの次走についてそう話した。ニューヨークタイムズ紙では米ブリーダーズカップやフランスの凱旋門賞出走の名前を挙げ、海外デビューへの期待も滲ませている。まずは無事に歴史を繋いでいくことを願う。