中川郁子氏。“不倫路チュー”写真が報じられ、批判を浴びて2017年選挙で落選も比例で復活(写真/共同通信社)

中川郁子氏。“不倫路チュー”写真が報じられ、批判を浴びて2017年選挙で落選も比例で復活(写真/共同通信社)

■桜田義孝氏(比例南関東ブロック)
 五輪担当相時代、「(五輪憲章は)話には聞いたことがあるが、自分では読んでいない」、「(USBメモリーは)穴に入れるらしい」など数々の迷言、珍答弁で知られた。被災地議員を「復興以上に大事」と発言し、大臣を辞任した。昨年の総選挙(千葉8区)では5万票以上の大差で落選するも、比例南関東ブロックの自民党最下位で復活当選した。

 そのほかにも、女子大生と「愛人契約」を結び、手切れ金を含めて巨額の金を払っていた疑惑が報じられた2世議員の小里泰弘氏(鹿児島3区)は比例九州ブロックの自民党最下位で復活当選。

 岸田派の武井俊輔氏は公設秘書が運転する車検切れの車(武井氏も同乗)が六本木で自転車とぶつかったが、そのまま現場を離れて赤信号で止められるまで走ったことから秘書は自動車運転処罰法違反(過失致傷)と道路交通法違反(事故不申告)容疑で書類送検された(嫌疑不十分で不起訴)。総選挙では宮崎1区で落選するも復活当選した。

 那覇市の路上で酒に酔って同行女性と口論、止めに入った観光客と暴力沙汰になり、傷害容疑で書類送検された(不起訴)國場幸之助氏(沖縄1区)も、比例で救済された。

 ―有権者にとっては、不祥事議員の復活当選は「せっかく落としたはずなのに」と歯ぎしりする思いだったはずだ。

 政治ジャーナリストの野上忠興氏が語る。

「小選挙区で落選して比例復活した議員は、いわば“落選を執行猶予”され、高額の議員歳費も受け取る。有権者の参政権には、ダメな政治家を落選させる権利もあるはずだが、重複立候補という制度は国民の参政権を形骸化させる問題がある」

 自民党を離党した吉川氏が「ほとぼりがさめたら岸田総理が次の選挙で公認してくれる。また比例で当選できる」と考えて逃げ回っているなら、岸田首相も不祥事の連帯責任を負わなければならない。

※週刊ポスト2022年7月8・15日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
《浜松・ガールズバー店員2人刺殺》「『お父さん、すみません』と泣いて土下座して…」被害者・竹内朋香さんの夫が振り返る“両手ナイフ男”の凶行からの壮絶な半年間
NEWSポストセブン
リモートワークや打合せに使われることもあるカラオケボックス(写真提供/イメージマート)
《警視庁記者クラブの記者がカラオケボックスで乱痴気騒ぎ》個室内で「行為」に及ぶ人たちの実態 従業員の嘆き「珍しくない話」「注意に行くことになってるけど、仕事とはいえ嫌。逆ギレされることもある」 
NEWSポストセブン
「最長片道切符の旅」を達成した伊藤桃さん
「西国分寺から立川…2駅の移動に7時間半」11000kmを“一筆書き”した鉄旅タレント・伊藤桃が語る「過酷すぎるルート」と「撮り鉄」への本音
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
齋藤元彦・兵庫県知事と、名誉毀損罪で起訴された「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志被告「相次ぐ刑事告訴」でもまだまだ“信奉者”がいるのはなぜ…? 「この世の闇を照らしてくれる」との声も
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・“最上あい”こと佐藤愛里さん(Xより)、高野健一容疑者の卒アル写真
《高田馬場・女性ライバー刺殺》「僕も殺されるんじゃないかと…」最上あいさんの元婚約者が死を乗り越え“山手線1周配信”…推し活で横行する「闇投げ銭」に警鐘
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱親方と白鵬氏
旧宮城野部屋力士の一斉改名で角界に波紋 白鵬氏の「鵬」が弟子たちの四股名から消え、「部屋再興がなくなった」「再興できても炎鵬がゼロからのスタートか」の声
NEWSポストセブン
環境活動家のグレタ・トゥンベリさん(22)
《不敵な笑みでテロ組織のデモに参加》“環境少女グレタ・トゥンベリさん”の過激化が止まらずイギリスで逮捕「イスラエルに拿捕され、ギリシャに強制送還されたことも」
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
荒川静香さん以来、約20年ぶりの金メダルを目指す坂本花織選手(写真/AFLO)
《2026年大予測》ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート 坂本花織選手、“りくりゅう”ペアなど日本の「メダル連発」に期待 浅田真央の動向にも注目
女性セブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン