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宮川大助も苦しんだ…脊柱管狭窄症が引き起こす「排泄障害」その兆候と対策

脊柱管狭窄症では腰の痛みのほかに、排便に支障も(イメージ)

脊柱管狭窄症では腰の痛みのほかに、排便に支障も(イメージ)

 中高年の敵とも言える「脊柱管狭窄症」。痛みやしびれが伴うのはもちろんのこと、実は生活の営みの根幹に関わる弊害が潜んでいる。体験者が“漏らした”悲痛な叫びは他人ごとではない。

 人気漫才コンビ「大助・花子」の宮川大助(72)は長い間、腰痛に悩まされていた。

「吉本興業の草野球チームで投手を任されて、頑張りすぎたんです。途中から肘を悪くして、それを庇ううちに腰にきて、腰痛を抱えるようになりました。20年以上も腰痛が続いた」

 それでも舞台に立ち続けた宮川だったが、ある時から別の異変に襲われるようになった。腰の痛みのほかに、排便に支障が生じたのだ。

「気張れないのもあるけど、とにかく出にくくなって、フン詰まりみたいな状況になるんですよ。だから浣腸買うてきてね。最初は普通のイチジク浣腸やったんですけど、それじゃ間に合わなくなって、先端にペットボトルみたいなのが付いている浣腸を水で満杯にしてお尻からギューッと入れるんですわ。コップで2~3杯分。それで下痢みたいな感じでようやく出てくる。

 浣腸だけでなく、サプリメントで腸を洗浄して排便対策を重ねたよ。医者からは、『腰痛の人は便秘が多い。手術すれば、便通が楽になります』と言われましたわ。本当つらかったですよ」(宮川)

 腰痛が悪化した2017年、宮川は手術に踏み切った。

 その後、腰椎にボルトを入れてリハビリに励み、舞台で活躍を続けている。手術をしてから便通はかなり改善したという。

 宮川が患ったのは、「脊柱管狭窄症」。全国に400万人の発症者がいるとされ、医師の診断を受けていない推定発症者数を含めると、500万人を超えると言われる。

 高齢の患者も多く、宮川のほかに鳥越俊太郎(82)、三枝成彰(79)、水前寺清子(76)ら多くの著名人が発症した。

 腰椎やその周辺に痛みが生じ、歩けなくなることも多いが、重大な弊害を招くことがある。それが、宮川に生じた「排泄障害」だ。金沢大学附属病院泌尿器科講師の重原一慶氏が語る。

「脊柱管狭窄症に限らず腰部椎間板ヘルニアなど、腰の痛みが伴う病気で排泄障害を患うことは一定の頻度で起こります。受診される人のなかで、腰痛などの症状がある場合、泌尿器科の医師は脊柱管狭窄症といった神経疾患も念頭に置きます。“年のせいかな”と思っているご年配の方も多く、気づきにくいことも特徴です」

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