「一人あたり5000円以下なので」
疑惑の宴会について新原氏に話を聞いた。
――ワインを十倉氏から貰ったのか?
「あー! ワインは私のほうに来たので、打ち上げのときに『経団連会長からです』と言ってみなにお渡しをした。私は飲んでいない」
――十倉氏からいただいたのは間違いない?
「そうですね」
――公務員倫理法に抵触する疑いがある。
「経団連の事務総長に確認したら『打ち上げのあれですから皆さんで』と言われた。いろんな閣議決定があった時に届けられていると言うので『そうですか』と。事務局員は50人で、一人あたり5000円以下なので報告書はいらないと思った」
――昨年10月、“新原ペーパー”を作成した?
「それは知らないな。僕は自分から何かをやったことはないですよ」
――新原さんは経済産業政策局長を務めていた。そのときに住友化学は補助金を受けている。
「経済産業局のなかでも(補助金を所轄する)地域経済産業グループは独立している部門。私は決裁ルートにタッチしていないし、知らない」
経産省はこう回答する。
「地域経済産業グループは経済産業政策局やその他の局と同様、独立した意志決定を行う組織であって、地域経済産業グループ長がその長となっている。(中略)当該補助金の採択についての決裁は、地域経済産業グループ内にとどまっている。したがって、(中略)当該補助金の採択事業者が、当該補助金の相手方であることをもって、元経済産業政策局長の国家公務員倫理法上の利害関係者に当たることはない」