「終活は生活」と公言し、終活は単なる終い支度ではなく、残された時間を自分らしく生きるための活動と位置付けていた。そのために定期的に健康診断を受け、食事にも人一倍気を使ってきた。大好きだったアルコールもやめた。にもかかわらず、食道がんを患ってしまった。

「がんを患ったことにいちばん驚いているのは秋野さん本人です。パニックになってもおかしくない状況なのに、秋野さんはわずかな時間で人生の大きな決断を下しました。がんの進行は待ってはくれませんから、早急な決断を求められたのかもしれません。普段から自分らしい生き方を意識していたからこそ、決心がついたのではないでしょうか」(前出・秋野の知人)

 7月11日、秋野は早々に抗がん剤治療の準備に入った。

 だが、問題があった。秋野の血管は細く、抗がん剤を投与する針が刺さりにくい。無事に針を刺したとしても、抗がん剤が漏れてしまう可能性があった。そこで彼女に施されたのが、「中心静脈カテーテル」と呼ばれる方法。腕や首などの静脈から心臓近くの太い静脈までカテーテルを通し、抗がん剤を確実に投与する方法だ。合併症のリスクを伴うが、秋野はこの方法を受け入れた。そして、自ら決断した治療に意欲的に取り組もうとしている。

《これで明日からの抗がん剤のスタンバイが出来ました。

 さて、明日からはどんな事が起こるのか。ドキドキします~。まな板の鯉って感じですね。(笑)》

 あくまで明るくユーモアたっぷりにブログを綴る秋野の姿からは、こちらが元気をもらえるような気さえする。

 その秋野を支えているのは、28才になる一人娘だ。秋野は2001年に離婚し、以降はシングルマザーとして育て上げた。

「秋野さんは以前から娘さんにも終活の意味を説明しています。今回の選択を娘さんも応援しているようです。秋野さんにとって、いまでは娘さんがたったひとりの家族。彼女に理解してもらえたことが、何よりも励みになっているようです」(前出・秋野の知人)

 7月12日、秋野は化学放射線治療に入った。治療期間は2~3か月。治療に専念して元気な姿を見せてもらいたい。

※女性セブン2022年7月28日号

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