日本を旅立った小室夫妻(写真/共同通信社)

日本を旅立った小室夫妻(写真/共同通信社)

 前述した宮内庁長官である西村氏も、警視総監を務めた人物だ。

「吉田氏が皇嗣職大夫となれば、長官とも気心の知れた関係で、次代の体制を強化できるという考えもあったでしょう」(前出・宮内庁関係者)

 しかし、皇嗣職大夫を務める上で何より重要なのは、秋篠宮ご夫妻との信頼関係だ。特に紀子さまとの関係構築は大きな鍵を握る。

「紀子さまはすさまじい観察力をお持ちで、細かいことによく気を回される上に責任感もお強い。ゆえに求めるレベルがあまりに高く、職員はなかなかそれに達することができない。すると紀子さまは激しく落胆され、厳しく叱責されることもあると言います」(前出・宮内庁関係者)

 吉田氏に求められるのは、紀子さまが設けられる高い基準を気にしつつ、“ご機嫌うかがい”に留まらない、という至難の業だ。

「イエスマンに終始してはこれまでの二の舞です。紀子さまからの指示に対して表向きは“はい”と素直に応じ、水面下では適切に組織を動かせるような人でなければ話にならない。高いコミュニケーション能力とリサーチ力も必須でしょう」(前出・宮内庁関係者)

 吉田氏の御用掛着任は、その比較的自由な立場から、紀子さまの求めるレベルとお人柄を知るためのもの、という見方もできる。

「まずは自分に求められる役割を、客観的に判断できるような立場で“慣らし運転”をしてもらおうという考え方が、宮内庁幹部にはあるのでしょう」(皇室関係者)

 秋篠宮家は、皇位継承者を2人抱えている。紀子さまは、次の皇后であり、将来の天皇の母だ。吉田氏の着任は、揺らぐ紀子さまの足元を固めることになるのだろうか。

※女性セブン2022年9月8日号

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