芸能

批判殺到の『ちむどんどん』 視聴者が呆れる2人の“クズ男”と“ご都合主義”

宮沢氷男

宮沢氷男演じる和彦も批判にさらされてきた

 朝ドラファンは、「毎朝の15分間」が習慣化しているものだが、放送中の『ちむどんどん』(NHK)では、ドラマ視聴後の“SNS投稿”までがセットになっている人も多いようだ。辛辣な意見が飛び交う一方、視聴率は決して総崩れにはならない。

 黒島結菜(25才)がヒロイン・暢子を演じる『ちむどんどん』は、沖縄の本土復帰50年を記念して制作された作品だが、物語が進むにつれ、SNSを中心に作品に対する辛辣な意見が増えていった。

 一体、何が視聴者を批判に駆り立てているのだろうか。一挙一動が視聴者を刺激しているのが、ヒロインの周りにいる“クズ男”たち。筆頭は、竜星涼(29才)が演じる暢子の兄・賢秀だ。

 4人きょうだい唯一の男子である彼は、けんかっ早いが正義感も持ち合わせる人物だ。物語の序盤ではトラブルを起こしつつも、視聴者は“愛されニーニー”として見守っていた。しかし、金銭的なトラブルで二度も三度も家族に迷惑をかけるだけでなく、いつまでたっても地道に働かずに一攫千金を夢見る姿に、視聴者も辟易とし始めたのだ。コラムニストの今井舞さんはこう指摘する。

「これまでの朝ドラでも、借金を返さない父親やお金を使い込んでしまうきょうだいなど、トラブルメーカーが描かれてきました。しかし、なぜそうなったのか背景が描かれていたのに、今回は賢秀がなぜ真面目に働かないのか、お金のトラブルを繰り返してしまうのか、一切わからない。物語に深みがないので、感情移入ができません」

 賢秀の尻ぬぐいを続ける家族に、イラ立ちを向ける人も少なくない。

「村の共同売店でレジの小銭を盗んでも、父親はわが子を叱らない。そればかりか、父親が土下座した後に、息子をハグする。あのシーンは意味不明でした。親の教育方針にもイライラしてしまいます」(今井さん)

 一方で賢秀を演じる竜星の評価は急上昇した。

「彼のコミカルな演技のおかげで、ギリギリ愛されキャラが成立しています。朝ドラ放送直後の『あさイチ』に出演したときには、“いろんなお声を聞きますよ。役者冥利に尽きます”と爽やかに言い切った。“ニーニー”のイメージで見ていた人が多かった分、好青年ぶりに驚いた人も多かったようです」(芸能関係者)

 竜星に「大河の主役級の役を!」という声も聞こえてくる。

 宮沢氷魚(28才)が演じる暢子の夫・和彦についても、連日、鋭い批判が並ぶ。和彦は高身長で甘いマスクなだけでなく、新聞記者で実家は資産家というケチのつけようのない人物として描かれる。穏やかな口調そのままに優しい性格で、暢子とは中学生時代に出会い、幼なじみから恋愛に発展する。

 幼少期から縁のある相手との恋だけあって、視聴者から応援されるかと思いきや、こちらも大ブーイングを呼んだ。なぜなら、和彦は新聞社の同僚と婚約していたからだ。

「一見、優しい男性に見えますが、婚約者がいながら2人きりでの旅行に暢子を誘うなんて、いちばんタチの悪いタイプですよ。しかも婚約破棄して、最終的に元婚約者が働いている職場に暢子を連れて退職の挨拶に行く。ちょっとデリカシーがなさすぎます」(50代女性)

 夫としても、早々に疑問符がついている。

「暢子の開業資金は、沖縄で教師をしている姉の良子が用立てました。ドラマでは、妹を思う姉の気持ちが伝わる感動的なシーンとして描かれていましたが、和彦も新聞社で7年も働いていたのだから、貯金があるはず。夫のお前も払えよ!とテレビ画面にツッコんでしまいました」(60代女性)

関連キーワード

関連記事

トピックス

米倉涼子を追い詰めたのはだれか(時事通信フォト)
《米倉涼子マトリガサ入れ報道の深層》ダンサー恋人だけではない「モラハラ疑惑」「覚醒剤で逮捕」「隠し子」…男性のトラブルに巻き込まれるパターンが多いその人生
週刊ポスト
新聞・テレビにとってなぜ「高市政権ができない」ほうが有り難いのか(時事通信フォト)
《自民党総裁選の予測も大外れ》解散風を煽り「自民苦戦」を書き立てる新聞・テレビから透けて見える“高市政権では政権中枢に食い込めない”メディアの事情
週刊ポスト
ソフトバンクの佐藤直樹(時事通信フォト)
【独自】ソフトバンクドラ1佐藤直樹が婚約者への顔面殴打で警察沙汰 女性は「殺されるかと思った」リーグ優勝に貢献した“鷹のスピードスター”が男女トラブル 双方被害届の泥沼
NEWSポストセブン
女性初の自民党総裁に就いた高市早苗氏(時事通信フォト)
《高市早苗氏、自民党総裁選での逆転劇》麻生氏の心変わりの理由は“党員票”と舛添要一氏が指摘「党員の意見を最優先することがもっとも無難で納得できる理由になる」 
女性セブン
出廷した水原一平被告(共同通信フォト)
《水原一平を待ち続ける》最愛の妻・Aさんが“引っ越し”、夫婦で住んでいた「プール付きマンション」を解約…「一平さんしか家族がいない」明かされていた一途な思い
NEWSポストセブン
公務に臨まれるたびに、そのファッションが注目を集める秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
「スタイリストはいないの?」秋篠宮家・佳子さまがお召しになった“クッキリ服”に賛否、世界各地のSNSやウェブサイトで反響広まる
NEWSポストセブン
司組長が到着した。傘をさすのは竹内照明・弘道会会長だ
「110年の山口組の歴史に汚点を残すのでは…」山口組・司忍組長、竹内照明若頭が狙う“総本部奪還作戦”【警察は「壊滅まで解除はない」と強硬姿勢】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反容疑で家宅捜査を受けた米倉涼子
「8月が終わる…」米倉涼子が家宅捜索後に公式SNSで限定公開していたファンへの“ラストメッセージ”《FC会員が証言》
NEWSポストセブン
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
巨人を引退した長野久義、妻でテレビ朝日アナウンサーの下平さやか(左・時事通信フォト)
《結婚10年目に引退》巨人・長野久義、12歳年上妻のテレ朝・下平さやかアナが明かしていた夫への“不満” 「写真を断られて」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 電撃解散なら「高市自民240議席の激勝」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 電撃解散なら「高市自民240議席の激勝」ほか
NEWSポストセブン