高校時代の坂本(時事通信フォト)
「野球選手が女性スキャンダルを起こした場合の球団の対応は、“気分次第”のようなところがある。昨年、女性トラブルでロッテをクビになった清田育宏のように厳しい処分を受ける例もありますが、同年に不倫&離婚が報じられた楽天の則本昂大は、特におとがめはナシ。2020年に緊急事態宣言下での不倫が報じられた阪神の西勇輝の場合、厳重注意が下されたものの、報道のわずか数日後に先発して勝利投手になり、お立ち台で反省の弁を述べて事実上“チャラ”になりました。
巨人の場合、原辰徳監督の女性問題をスルーした過去もあります。2012年、“第二次原政権”の時、女性トラブル解決のために過去に1億円を払っていたことが報じられましたが、原監督に対する処分は一切ありませんでした。その後、原監督は一旦、監督の座を退きましたが、その後、再び監督に。坂本に厳しい処分を下せば、監督の過去のトラブルまでほじくり返される可能性もあり、ダンマリを決め込んでいるのでしょう」(同上)
もっとも、巨人の選手に厳しい処分が下された例もある。ベテランのスポーツライターがいう。
「2008年、女性アナとの不倫を報じられた二岡智宏は、その年のオフに日本ハムにトレードされました。二岡はその年、チームの選手会長に就任したばかり。文字通りチームの中心選手だったので、トレードはスキャンダルの見せしめだと騒がれたものです。不倫が報じられたのは7月で、年に1度の北海道シリーズの直前。選手は北海道の夜の街で遊ぶのを楽しみにしていたのに、球団が外出禁止令を出したため、チームメイトはかなり怒っていましたが、二岡が放出されるとは夢にも思っていなかったでしょう。
球界の歴史を遡れば、野村克也さんも女性問題で職を追われています。野村さんは1977年、南海のプレイングマネージャーを務めていましたが、後に結婚する沙知代さんとの“愛人問題”をスポーツ紙などで叩かれ、監督をクビになりました。しかし野村さんの場合、その後、沙知代さんが良きパートナーとなったのは万人が知るところ。女性を弄んだ坂本とは大違いです。
近年の女性トラブルを巡る球団の対応を見ると、主力選手ほど処分が甘い傾向が見られます。ただ今季の坂本は絶不調で、入団1年目を除けば過去最低の成績となりそう。まだ契約は残っていますが、チームが5位や6位で終わるようなら第2の“二岡ショック”も十分あり得ます」(スポーツライター)
振り返れば、二岡からポジションを奪ったのは坂本。二岡が巨人から放出されたのは32才だったが、坂本は現在33才。今季はキャプテンという要職を務める坂本だが、“歴史は繰り返す”かも?
笑顔を見せる坂本勇人(時事通信フォト)
巨人はこのままスルーか(写真は坂本勇人選手、時事通信フォト)
二岡は日本ハムに移籍した(時事通信フォト)