勉強会について投稿した林浩美・元市議(林氏のフェイスブックより)

勉強会について投稿した林浩美・元市議(林氏のフェイスブックより)

“金庫番秘書”の名前が

 その後も、教団関係者は川崎市をはじめ神奈川県内の各市議会などに「家庭教育支援法の制定を求める意見書」を国に出すように陳情を行ない、川崎市議会では2018年に同意見書を可決するなど成果をあげていく。

 ところが、『週刊ポスト』がこの日の政調勉強会に参加した複数の市議に取材すると、いずれも「講師が旧統一教会の関係者とは知らなかった」と口を揃えるのである。

 では、誰が講師を選んだのか。前出の矢沢市議が語る。

「誰が呼んだのかは全然わからないが、政調の正式な勉強会なので川崎市連が講師をアレンジしたのは間違いないでしょう。政調会長とか、市連の幹部の方々の話し合いでいろんな先生方を講師に呼んでいたと思う」

 この日の勉強会に川崎市連会長の山際氏は出席していなかったようだが、参加した林浩美・市議(当時)のSNSに出席者としてタグ付け(名前のリンクを掲載すること)された一覧のなかには、山際氏の資金管理団体の会計責任者を務める“金庫番秘書”A氏の名前があった。

 市連勉強会での教団幹部の講演に山際氏の秘書が“代理出席”していたことになる。

 山際氏に経緯を聞いた。事務所回答だ。

「川崎市連政調勉強会には、山際事務所からも秘書が何度か出席していますが、A(秘書。回答は実名)に確認したところ、ご指摘の回には出席していないと申しています。勉強会は川崎市議が運営を行なっており、山際及び山際事務所は講師の人選等には関与していない」

 川崎市支部連合会にもA氏の出席の有無や講師の選定について聞いたが、「川崎市支部連合会において各界の方をお招きした勉強会をすることはあります。ご質問の頃の資料は、残っていないため確認できません」とのことだった。

 そこで『週刊ポスト』がSNSにA氏の名を載せた林氏に改めて確認すると、「6年前の会合なので今では記憶は鮮明ではないが、当時、出席が確認できた人の名前をSNSに載せたことは間違いありません。そうでなければ失礼になりますから」と証言した。

 山際事務所に再度聞いたところ、改めて「Aは参加していない」とした上で、「川崎市支部連合会に確認したところ、出席する旨の連絡をしていたようですが、事務局も当日会には参加しておらず、Aが出席したかは確認できない。また、当日欠席された方で林元市議のフェイスブックにタグ付けされた方もいらっしゃいます」と回答した。

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン