台湾の関連団体イベントであいさつする佐喜眞淳氏(関連団体のSNSより)

台湾の旧統一教会関連団体イベントであいさつする佐喜眞淳氏(関連団体のSNSより)

 もしも、自民党が選挙前に旧統一教会まみれになった佐喜眞を県知事候補から引きずり下ろすことができたとしても、代わりの候補者を見つけることは容易ではなかっただろう。旧統一教会の汚染は、沖縄の自民党に深く染み渡っていたからだ。

 佐喜眞が知事となっていたら、副知事になるはずだった古謝玄太は、善戦した7月の参院選の裏で、旧統一教会のダミー団体から推薦を受けていたことが明らかになっている。沖縄県選出の自民党の国会議員は4人いるが、そのうち3人までが旧統一教会と関係を持っていることが判明。また、19人いる自民党の沖縄県議会議員のうち10人が旧統一教会との関係を認めている。その汚染の割合は、自民党の国会議員の“全国平均値”より高い。中でも、佐喜眞と統一教会のつながりの深さは、群を抜いていた。

(第2回につづく)

【プロフィール】
横田増生(よこた・ますお)/1965年福岡県生まれ。関西学院大学を卒業後、予備校講師を経て、アメリカ・アイオワ大学ジャーナリズム学部で修士号を取得。1993年に帰国後、物流業界紙『輸送経済』の記者、編集長を務める。1999年よりフリーランスとして活躍。2020年、『潜入ルポ amazon帝国』で第19回新潮ドキュメント賞を受賞(『潜入ルポ アマゾン帝国の闇』と改題し新書化)。近著に『「トランプ信者」潜入一年 私の目の前で民主主義が死んだ』

※週刊ポスト2022年9月30日号

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